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    東北ことばも九州弁も…世界で見つけた「ニホンゴ」

    国立国語研究所准教授 朝日祥之
     テレビの深夜番組に「 空耳 ( そらみみ ) 」をテーマにした名物コーナーがある。外国語で歌う楽曲の一節が、なぜか日本語のように聞こえる例をユーモアたっぷりに紹介する企画だ。一方で、外国で聞いた日本語のような言葉が、本当に日本語に由来するものだった――というケースは現実にある。海を越えた先人たちの言葉が、現地の言葉と交ざり合いながら生き残っているのだ。国立国語研究所の朝日 祥之 ( よしゆき ) 准教授が、各地で見聞きした「ニホンゴ」事情を紹介する。

    ハワイの「ニホンゴ」

     ハワイのホノルル国際空港で、「()れた床が滑ります」と日本語で書かれたコーンを目にすることがありました。英語の「wet floor」などを逐語訳し、床が滑りやすくなっていることへの注意を呼びかけるものでした。日本語の文法的には首をかしげますが、英語が苦手な日本人旅行者にとってはありがたい注意喚起であったでしょう。

     ハワイでは19世紀末以降、日本の各地から移住した日本人やその子孫たちが生活を送ってきました。20世紀のはじめには、州の人口の約半分を日本人が占めていたといいます。各地に日本語学校が開設され,日本語の新聞が刊行されました。移住者たちの多くはサトウキビなどを生産するプランテーションの現場で、ポルトガルや中国、韓国、フィリピン出身の人たちと一緒に農作業に従事していました。

     日本人移住者の出身地は広島、山口、福岡、高知、熊本、沖縄などの西日本各県や福島県などで、それぞれが「お国言葉」、つまり方言を使っていました。そこにハワイ語や中国語などを使う人たちとのやりとりがあって、互いに影響し合い、言葉は変容していきました。ハワイに伝わった日本語は、本国のものとは大きく異なる独特の「ニホンゴ」へと変貌していったのです。

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    2016年12月13日 15時40分 Copyright © The Yomiuri Shimbun