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    スクールデイズ

    演技褒められ勇気もらう…岡本信人さん

    俳優

    • 岡本信人さん(佐藤俊和撮影)
      岡本信人さん(佐藤俊和撮影)

     小学6年から中学2年にかけて父の仕事の関係で山口県から横浜市、さらに東京に転居し2回転校しました。友だちができず、「芝居でもやれば元気が出るだろう」と父が応募した児童劇団に入団しました。

     中学3年の時、子ども向けドラマに主人公の友人役で出演し、俳優としてデビューしました。2回目のオーディションで射止めた役だけに、ちょっと誇らしい気分でした。

     それからは、ちょくちょくテレビや映画に出る一方、受験勉強にも励み、私立駒場学園高校に進学しました。

     3年間クラス替えが一度もなく、みんな仲良しでした。私が俳優をしていることはすぐに知れ渡りましたが、そのことでいじめられることも、ちやほやされることもありませんでした。ごく普通に付き合ってくれたので、のびのび過ごせました。

     特に乾法行のりゆきさん(68)という同級生と仲良しでした。番組の収録で学校を休んだ際、乾さんが授業の資料をスタジオまで届けてくれるなど、いろいろ助けてもらいました。

     高校1年の時、クラス担任だった土田清作先生(84)が、私が出演したドラマを見て、「なかなか堂に入っているじゃないか」と、演技を褒めてくれました。

     当時の私は、俳優として海のものとも山のものともつかぬ存在でした。特に褒めてもらった記憶もなく、「将来も芝居を続けていこう」とは思ってもいなかったので、先生の言葉に大変勇気づけられました。

     ただ、私を建築家にしたかった父は「俳優をやめろ」と言うようになっていました。芝居が面白くなった私は父を説得し、大学の夜間部で勉強しながら、俳優業と二足のわらじを履くことを認めてもらいました。その後、本格的に俳優の道を歩むことになりました。

     思い返せば、土田先生に褒めてもらったことや、乾さんら気さくな仲間と一緒に青春を満喫した思い出が、私の俳優人生を支えてくれたように思います。(聞き手・石塚公康)

    プロフィル
    おかもと・のぶと
     1948年、山口県生まれ。東海大第二工学部卒。ドラマ「ありがとう」「渡る世間は鬼ばかり」などの名脇役として存在感を発揮し、映画や舞台にも多数出演。趣味は三味線と野草観察。著書に「野草で楽しむ散歩術」(ぶんか社)など。

    (2017年1月12日付読売新聞朝刊掲載)

    2017年01月16日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun