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    学校 モノ・風景

    達成感が自信つける…校内マラソン大会

    読売新聞教育部 五十嵐英樹

     「先にゴールした友だちがコースに戻って一緒に走ってくれたり、ゴールで待っていて『頑張れ』と応援してくれたり。うれしかったなあ」――。

     東京都葛飾区の祐川奈津子さん(48)にとって、故郷・青森市の小中学校時代の校内マラソン大会は、今も心温まる思い出だ。昨年12月、同区立南綾瀬小学校の校内マラソン大会が行われた荒川河川敷で、一生懸命に走る5年生の一人娘に声援を送り、「最後まで走るといいことがあるよと、励まして家を送り出したんです」とほほ笑んだ。

     大会では、約130人の児童が低学年、中学年、高学年に分かれ、それぞれ約700メートル、約1・4キロ、約2・1キロのコースにチャレンジ。河川敷には「頑張れ」「もう少しだよ」と、保護者の声が響いた。

     中学年の4位に入った3年生の堀之内栄太君(9)は1か月前からほぼ毎日、約2キロを走る練習を繰り返し、目標の10位以内を達成。「来年は1位になるよう頑張る」と声を弾ませた。

     風沢明子校長は「大会の狙いは目標に向かって努力し、自信をつけること」と目を細めた。

     日本の体育史に詳しい木下秀明・元日本大教授(86)によると、校内マラソン大会のルーツの一つは、明治時代の高等師範学校(現筑波大学)の「健脚競走」という。同校の「兵式体操」から派生し、体力や忍耐力を鍛えるようになった。その後、同校で学んだ教師が全国へ広げたとみられる。

     戦後、強い兵士を養成するという目的は消滅したが、全国の学校でマラソン大会は続いた。木下さんは「戦後の混乱期は運動用具もなく、とにかく子どもを走らせた先生が多かったのではないか」と、学校教育に定着した理由を推測する。

     最近は、学校で子ども一人ひとりのタイムを計るサービスも登場。測定用のチップをシューズに取り付け、ゴール地点に敷いたマットを通ると、自動計測される。サービスを手がける「アールビーズ」(東京)西東京・山梨事業所の岡嶋智己所長(32)は「自分の記録が出て驚く生徒もいる。達成感を得てほしい」と語った。(五十嵐英樹)

     「学校 モノ・風景」では学校生活を彩るモノや行事を通し、教室や子どもの暮らしの変遷をたどります。今後「クレヨン」「校舎」などを取り上げます。エピソードに氏名、連絡先を添え下記の宛先へお寄せ下さい。
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    2017年02月08日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun