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    スクールデイズ

    就活失敗が学び直しに…高橋智隆さん

    ロボットクリエイター

    • 大石健登撮影
      大石健登撮影

     自宅に手塚治虫さんの漫画「鉄腕アトム」があり、幼稚園のときに読んだのがロボットに興味を持った最初のきっかけです。アトムの絵を描いたり、紙箱をつないでロボットを作ったりしていました。

     小学校低学年のころは、夏休みの工作で、リモコン操作でパンチを繰り出せるロボットを作りました。市販の工作キットのほか、かまぼこ板を使い、ロボットの拳に取り付けるグローブは母に縫ってもらう工夫をしました。

     当時は、自宅が琵琶湖のほとりにあり、ブラックバス釣りにも熱中、手が器用な私は木を削ってルアーを何個も自作しました。

     小中学校の図工や美術は得意教科でした。でも、それを一生の仕事にしようとは思いもしませんでした。

     京都府の立命館高校で学んでいたころは、バブル経済のまっただ中。自分の進路について、大学を出て銀行や証券会社に就職するのだろうと漠然と思っていました。

     しかし、立命館大学の産業社会学部に内部進学し、就職活動を始めるころには、バブルがはじけ、金融系企業の採用枠は狭くなっていました。そこで、趣味を生かした仕事に就こうと大手釣り具メーカーを第1志望に定めました。面接では、自作のリールを持参しアピールしたのですが、結果は不採用。自信があっただけにショックでした。

     ほかに内定を得た会社もありましたが、不本意なまま社会人になるのが悔しくてたまりませんでした。「大学受験からやり直して全力で取り組もう」と考えました。

     ロボットについて本格的に勉強したいと思ったのは、このときです。立命館大を卒業後、予備校で1年間、猛勉強して、ロボット工学が学べる京都大学工学部に入学しました。1年生の時から一人で二足歩行ロボットの開発を始めました。京大卒業と同時に、自分の会社「ロボ・ガレージ」を設立し、今に至っています。

     子どもたちにはぜひ、自分の興味を追究してほしいと思います。将来、花開くかもしれませんし、何よりも人生が楽しくなると思います。(聞き手・伊藤史彦)

    プロフィル
    たかはし・ともたか
     1975年、滋賀県出身。2004年、二足歩行するロボット「クロイノ」が米タイム誌の「最もクールな発明」に選ばれ脚光を浴びる。東京大先端科学技術研究センター特任准教授。自身が開発したロボットの部品を付録にした「週刊『ロビ2』」が6月から発売予定。

     (2017年4月6日付読売新聞朝刊掲載)

    2017年04月10日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun