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    スクールデイズ

    強いられた環境 楽しむ…原田曜平さん

    博報堂若者研究所

    • 原田曜平さん(奥西義和撮影)
      原田曜平さん(奥西義和撮影)

     4月生まれで身体が大きく、小学校ではガキ大将のような存在でした。周囲に威張り散らし嫌われるタイプで、4年生の時、教室の黒板に「隣の席になりたくない」名前として「原田」と書かれ、ショックを受けた覚えがあります。

     でも仲の良い友達もいて、マンガ雑誌「少年ジャンプ」を一緒に読んだり、テレビゲームの「ファミコン」をしたりと楽しく過ごしました。

     6年生の時、商社に勤める父の転勤でオーストラリアのシドニーに引っ越しました。海外で暮らすのが嫌で、引っ越した後も、祖母に船便で3か月遅れの少年ジャンプを送ってもらっていました。

     シドニーの日本人学校は、オーストラリア人も通うことができ、日本と現地の感覚の違いに戸惑いました。きれいな女の子が、を手でつかんでつぶし、手も拭かないのです。「うわっ、なんで?」と衝撃を受けましたね。

     中学2年の11月に帰国。東京都内の公立中、私立男子高校を経て、慶応大学に入学しました。高校の3年間は、同世代の女子と話す機会がなかったせいか、大学で女子学生と気軽に話す他の男子学生を見てコンプレックスを感じました。内向的になり、大学にも行かず、フラフラしていた時、父に、日米の学生が交流する「日米学生会議」への参加を勧められました。

     気乗りがしませんでしたが、父が申し込みの手続きなどをしてくれるというので、選考を受け、会議に参加しました。大学2年の夏休みに1か月、日本中から集まった学生とアメリカに行き、現地の学生と一緒に生活したのが面白く、3年生の時も参加しました。様々な背景の人と接することができ、価値観が広がったと思います。

     小学校から大学まで、自分から積極的に挑戦したわけではありませんが、強いられた環境に最後は順応し、楽しむことが多かったと思います。若者の研究も、会社から仕事として与えられたものでしたが、今は好奇心を刺激され、のめりこんでいます。(聞き手・山田睦子)

    プロフィル
    はらだ・ようへい
     1977年、東京生まれ。慶応大商学部卒業後、博報堂入社。高校生や大学生が現場研究員を務める博報堂ブランドデザイン若者研究所のリーダーを務める。「さとり世代」「ヤンキー経済」など著書多数。日本テレビ系「ZIP!」などに出演。

     (2017年6月1日付読売新聞朝刊掲載)

    2017年06月08日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun