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    学校 モノ・風景

    調べ学習にも生かす…学校図書館

    読売新聞教育部 五十嵐英樹

     「学校の図書館にある誰も借りたことのない本を全冊読んで制覇しようと思いつきました」

     松山市の渡部タエ子さん(69)がメールにつづった高校時代の思い出だ。当時の読書体験は、今の文芸誌への投稿につながっているという。

     教員らでつくる全国学校図書館協議会の顧問、森田盛行さん(67)によると、学校図書館は戦前、一部の私立学校などにはあったが、ほとんどの公立学校では、本好きの教師が自費で購入した本を教室の書棚に並べておく程度だった。

     戦後、参考書籍など学習資料の充実が求められるようになると、教師や保護者らの約100万人の署名を背景に、1953年、議員立法で学校図書館法が制定され、すべての学校に図書館の設置が義務づけられた。

     多くの子どもはそこで読書の楽しさを知った。ただ、森田さんは「当初は本を活用した探究型の学習が期待されたが、詰め込み教育が主流になると、次第に静かに本を読むだけの場所になっていった」と惜しむ。

     学校図書館は校舎内併設が大半だが、独立した別棟のものもあり、休日や放課後に地域住民に開放している学校もある。

     その学校図書館が今、学習指導要領の改定に伴い、読書の場だけでなく、学びの場としても活用されるようになっている。

     東京都荒川区立汐入東小学校の図書館は蔵書約1万7000冊。児童文学のほか、地球、宇宙、天気など様々なテーマごとに専門図書がずらりと並ぶ。

     「図書の学習を始めます」

     6月14日、図書館で5年3組の調べ学習があった。児童たちは数日前、移動教室で山梨県へ行き、郷土食「ほうとう」作りや火おこしを体験してきたばかり。調べ学習は、その時に生じた疑問を解消するのが狙いだ。

     火おこしについて調べようとした石川裕貴君(10)は本探しに苦労したが、学校司書の山下希望のぞみさん(33)が手伝うと、「調べるって楽しい」とにっこり。本のページをめくっては、調べカードに説明内容を書き込んだ。

     山下さんは「子どもの知りたいことは常に変わる。いつもアンテナを張っています」と司書の心得を語った。(五十嵐英樹)

     「学校 モノ・風景」では学校生活を彩るモノや行事を通し、教室や子どもの暮らしの変遷をたどります。今後「学校図書館」「校庭」を取り上げます。エピソードに氏名、連絡先を添え下記の宛先へお寄せ下さい。
    (氏名、電話番号などを明記し、〒100・8055 読売新聞東京本社教育部へ。ファクス03・3217・9908.メールは kyouiku@yomiuri.com )

    2017年07月11日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun