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    スクールデイズ

    テレビ見ず猛勉強と陸上…ブルゾンちえみさん

    聞き手・岡本裕輔

    お笑い芸人

    • ブルゾンちえみさん(吉川綾美撮影)
      ブルゾンちえみさん(吉川綾美撮影)

     岡山市出身で、両親と妹の4人暮らしでした。両親はお笑い番組が好きで、生活の一部のようでした。小学校高学年になると、友達と市内の劇場にお笑いライブを見に行きました。

     その頃、お笑い以外に関心を持っていたのが動物愛護と環境問題です。獣医師を目指す学生が主人公のドラマを見て、動物の殺処分が許せなくなりました。環境問題については「私が何とかしないと」と思い込み、クラスメートに「裏紙を使って」「水道を止めて」などと呼びかけ、付いたあだ名は「節約」。父は教員で、小学生の陸上クラブでコーチをしていたので、私も5年生で陸上を始めました。

     小学校、中学校では短距離をやり、市内の県立高校に進むと長距離に変えました。休日も朝5時に起きて自主練習で10キロ走り、その後は夜まで勉強する生活です。携帯電話やテレビに目もくれず、流行も分からないほどでした。

     高校は進学校でしたが、連日猛勉強していたこともあり、テストで校内1位になったこともあります。でも、将来の夢は決まっていませんでした。地元を出るつもりはなく、漠然と「教員免許を取れば役に立つだろう」と思い、岡山大の教育学部を目指しました。

     模試では合格の可能性が高いA判定でしたが、本番のセンター試験では思ったほど点数が取れませんでした。3年間の努力を否定されたようで、数日間泣きました。

     結局、島根大教育学部に進みましたが、大学進学が目標だったので、解放感から次第に勉強はおろそかに。周りは本気で先生を目指す学生ばかりでしたが、自分のやりたいことは見つからず、3年で中退して岡山に戻りました。

     その後、親友が東京の芸能養成所「ワタナベエンターテイメントカレッジ」に行くというので、私もオーディションを受けました。ストイックに笑いを追求する芸人に憧れていました。

     勉強や陸上に打ち込んだ日々や大学時代の葛藤がなければ「ブルゾンちえみ」になっていなかったと思います。学生時代の経験は、今も私の支えです。

    プロフィル
    ブルゾンちえみ
     1990年生まれ。2015年デビュー。男性コンビ「ブリリアン」を従え、女性に恋愛を指南するネタでブレイク。昨年は一人芸の日本一を決める「R―1ぐらんぷり」の決勝に進出したほか、「24時間テレビ40 愛は地球を救う」のチャリティーマラソンのランナーを務め、約90キロを完走した。

    (2018年5月31日付読売新聞朝刊掲載)

    2018年06月04日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun