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日本橋 首都東京の品格を高めたい
Enhance Tokyo's dignity through Nihonbashi project

(3) But now a fascinating environment is considered more important and the quality of life in Tokyo has been called into question.

The project provides a good opportunity to consider from a long-term perspective the remodeling of the metropolis centering on the Nihonbashi area, including relocation of the portion of Metropolitan Expressway in question.

(3)しかし、今や潤いのある環境や、生活の質が問われる時代である。

 首都高速の移設も含め、日本橋を中心とした首都東京の街づくりについて、長期的な視点に立って取り組む良い機会ではないか。

しかし・・・問われる時代である:「潤いのある環境」とはどういう環境を意味するのか、該当する英語は何か、翻訳の難しいところです。ここでは発想を変えて、「潤いのある」の反対語「無味乾燥な」を意味する dry の反対語を探すことにしました。その結果、fascinating や lively などの形容詞が適訳語として浮かびました。次に問題なのは、「潤いのある環境」と「生活の質」が、同じ述部「問われる時代である」でくくられていることです。しかし、英訳する場合は同じ述語で受けることはできません。前者の場合(a fascinating environment)は、そういった環境が「より重要視されている」と意訳して訳例のようになりました。後者の場合(the quality of life)は、成句(call into question)を使って「問われる」の意味合いを出しました。「時代」は名詞として直訳せず、構文上副詞の now で表現できます。

首都高速の移設・・・良い機会ではないか:原文は、主語が不明確な典型的な日本文です。翻訳では、意味上の「主語」を見つけることが上達のコツです。「主語」を的確に見つけられれば、翻訳の半分は終わったようなものです。出来れば、文脈から自然に「主語」が導き出せるようになりたいものです。本文の場合、「良い機会」を提供するのは何か。文脈から「首都高速道路の移設」であることは明らかです。しかし、もう一工夫して簡潔に the project とすれば完璧です。「長期的な視点に立って」は from a long-term perspective/from a long-term standpoint/from a long-range point of view とすれば良いでしょう。consider の目的語(the remodeling...)が長いので、この副詞句は consider のすぐ後に置いた方が文章構成上おさまりが良いです。「首都高速の移設も含め」は including relocation of the portion of Metropolitan Expressway in question としました。 in question を後に付けることにより、日本橋の真上に建設された首都高速道路(the portion of Shuto Expressway built right above the Nihonbashi bridge)と場所を特定しながら、語数も減らすことができて一石二鳥です。便利な成句なので、用法をマスターして下さい。

2006年2月24日  読売新聞)
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