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子供の自殺に前兆、教師向け 国が初の予防策

 児童・生徒の自殺を防ぐため、文部科学省の検討会が、教師向けの指針をまとめた。見逃してはいけない自殺のサインや、自殺をほのめかす子供への対応などを専門的な観点から具体的に列挙したもので、近く同省のホームページで公開する。国が子供の自殺予防策を策定するのは初めて。

「見捨てられれば絶望」

 検討会は、昨年6月に成立した自殺対策基本法を受けて設置された。メンバーは、高橋祥友・防衛医大教授やスクールカウンセラー、養護教諭ら計14人。指針は、「自殺の危険要因」「自殺直前のサイン」「対応の原則」などが柱だ。

 まず、自殺の危険性が高まる要因として、〈1〉過去に自殺未遂をしている〈2〉転居が多いなどで孤立し、周囲のサポートがない〈3〉いじめなどの悩みがある〈4〉幼少期の虐待経験――などを示した。そして、自殺の危険性が高そうな子供の行動に何らかの変化があった場合には、「すべてがサインになりうる」と、教師に注意を促している。

 児童・生徒が自殺前にしばしば見せるサインとして指針が示したのは、「突然の態度の変化」「自殺をほのめかす」「別れの用意をする」「過度な危険行為」「自傷行為」の五つ。

 「突然の態度の変化」としては、「関心のあった事柄に興味を失う」「学校の成績が急に落ちる」「自分より幼い子供や動物を虐待する」などを例に挙げた。また、自殺をほのめかす言葉では、「遠くに行ってしまいたい」「すっかり疲れてしまった」などを例示。長い間会っていない知人に会いに行ったり、日記や手紙を処分したりする行動は、「別れの用意」と考えられると指摘している。

 一方、自殺したいと打ち明けられた時の対応については、「『バカなことを考えるな』『命を粗末にしてはいけない』などの言葉が思い浮かぶかもしれないが、徹底的に聞き役に回ることが大事」と強調。さらに、絶対にしてはいけないこととして、「ある時は熱心にかかわっていたのに、急に関係を絶ってしまうこと」を挙げた。自殺を考えている子供にとって、見捨てられることほど、絶望を感じることはないからだという。

 大人の自殺に関しては、厚生労働省などが要因分析などの対策を進めているが、子供の自殺予防については、対策が大きく遅れていた。同検討会では「今回の指針をもとに、地域にあった自殺予防策を作ってほしい」としている。

2007年3月27日  読売新聞)
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