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学校の理科室を「科学館」に元エンジニア「おもちゃ出前」手作りの科学おもちゃや実験装置を全国の学校の理科室に貸し出す活動を、電気通信大学の竹内幸一特任教授(神奈川県鎌倉市)が続けている。 「ソニー」のエンジニアとして、世界初のビデオプロジェクターや、ハンディーカメラを世に出した竹内さんの原点は「理科室が変われば子供たちが変わる」との思いだ。 空気が吹き出す管の上に浮かぶビーチボール、映像が立体的に見える片目レンズのメガネ、触れると光の線が近づいてくるように見える透明の球――。 東京都渋谷区の常磐松小学校。竹内さんが運び込んだおもちゃや実験装置が並ぶ理科室に、子供たちが集まった。4年生の小谷野 活動を始めたのは7年前。小学校や中学校などを年間20か所のペースで回る。おもちゃや実験装置は計80種類。竹内さんが100円ショップやホームセンターで材料を買い、自作したものが多い。 ワゴン車で運び込み、初日の授業で遊び方を伝え、数日〜数週間、置いたままにする。その間、子供たちは休み時間や放課後を利用して、自由に遊ぶことができる。 竹内さんが科学に興味を持つきっかけは、少年時代に博物館で見た実験を小学校の理科室で再現した体験にあった。試験管の中で割りばしを蒸し焼きにしてガスを発生させ、これを燃やして遊んだのが楽しかった。 1989〜92年に、ソニーが開催した体験型科学展の企画に携わった。米国の科学館が開発したユニークな実験装置が目玉の科学展には100万人が来場。この企画と少年期の思い出が重なり、「子供に一番身近な学校に、小さな科学館を作ろう」と考えた。 竹内さんは、子供たちからおもちゃが動く仕組みを尋ねられても答えないことにしている。「あらかじめ細かい原理を考えるより、まず体験して楽しむのが大事」と考えているからだ。 竹内さんは「私自身、心はまだまだ青年。お兄さんのつもりで接すれば、子供たち自身が、自由な発想で新しい発見をしてくれる」と話している。(米山粛彦) (2009年6月17日 読売新聞)
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