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性描写の多い本に走る中2の娘

千葉県、女性

 中学2年生の長女は、小学校の時から図書室の本は読み尽くしてしまうほどの本好きでした。中学校に入って毎月あげるようになったお小遣いもほとんど本しか買ってきません。「いい趣味を持てて良かった」と安心していて本の内容を全く確認していなかったのですが、1年ほど前、実は半分以上がボーイズラブものの小説だったことがわかりました。本の表紙は少女漫画のようにカラフルで可愛らしい絵ですが、中身には男の子同士の性描写がたくさん出てきます。始めは「興味半分で買ってしまったんだろうけどこれは中学生が読むものではないのよ。判断力がつく年頃になる前に手を出さないで欲しい」と話して、本人も納得していました。でも3か月後、ベッドの下から今度は小説のほかに漫画もでてきました。絵は少女まんがタッチで綺麗なのですが、絵になる分リアルで本当にびっくりしました。それからも長女は本を買ってきて、それを見つけては話し合い、買わない約束をするのを何度も繰り返しています。本人に「どうしてなの」と問いただすと、「買って後悔するのに、買うときはもう何でもいいやと思ってしまう」と言い、「学校でイライラすると買いたくなる」と言うのです。  長女のイライラの主な原因は、入っている吹奏楽部かららしいのです。同級生に「ちゃんとやろうよ」と言うとけむたがられる。クラブを休む事なく練習しているのにレギュラーから落ちてばかり……などです。そのたびに、そういう本に走ってしまう娘をどうしたらいいのか。そして今まで何十冊と読んでしまった影響はどうでてくるのか。父親にも相談できず悩んでいます。

NPO法人フリースクール札幌自由が丘学園代表 亀貝 一義

 男も女も異性に対する関心を強くもつことが成長したことの証拠です。人間として一人前になっていくことを示しています。しかし10数年前までは性的な関心の持ち方表し方は男女で明らかに異なっていました。今では、中高生が男女でお互いに性に関係する話をしていることは珍しいことではありません。

 だから女の子がどういう性的関心の持ち方表し方をしても「悪い行為=他人に被害を与える行為」でなければよしとしなければならないとすら思っています。

 ただ現在の日本のいわば退廃的といってもいい世相に抗議の声をあげていく必要はありますが。(あなたのいう性描写の本というのは、少女むきのもので俗にいう男性用エロ雑誌やエロ小説ではないのですね)。

 私は、性描写が著しい書物を好んだからといって、直ちに否定的な影響が出るというのは杞憂だと思います。世の中には性犯罪を犯した人がたくさんの性的な書物やビデオなどを持っていたことが報道されますが、エッチな本やビデオは大なり小なり多くの人が持っています。娘さんが恋愛雑誌や恋愛小説を買い求めて読みふけることを、お母さんと客観的に話し合えるというのはすばらしいことではないですか。

 ストレスの発散、憂さばらし、息抜き、などという言葉でいわれる行為は単に大人だけのものではないでしょう。ひと昔前は「女の子がやる行為」ではなかったといえるかも知れませんが、現実とは異なる世界を覗いて見ることでいらいらした気持ちを発散させたいという行為はあり得ると思います。

 ただ問題のひとつはクラブ活動ですね。いろいろ努力してもその甲斐なくイライラの逆効果をきたすのなら、別の道を考えることはあり得ませんか。頑張りとおすことは重要です、と同時に逆効果が生活のいろいろな面で出てくることを、お母さんはてんびんにかけて心の準備をしておく必要があると思います。先生との相談が必要になるでしょうし、娘さんに「がんばり通す」か「別の道(違うクラブに入るとか)」かを決めさせることもあるかも知れません。

回答者略歴 かめがい・かずよし 私立高教諭(社会科)を退職後、1990年から札幌自由が丘教育センター専従役員。不登校の児童、生徒のための居場所、学びの場所として93年11月にフリースクール「札幌自由が丘学園」を開設、運営にあたる。専門は不登校、中退、進路指導など。
2006年11月17日  読売新聞)
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