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つなぐ総合学習

(7) 塾で伸ばす「考える力」

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屋上で、感光板を日光にあてる子供たち

 「総合学習」を取り入れた塾がある。

 「太陽の光の下に出ると、どうなるかな」

 講師の質問に、12人の小学1年生は「まぶしい」「あったかい」「地面に影ができる」と、先を争うように答えたが、次の問いかけには一瞬、沈黙が出来た。

 「じゃあ、太陽の光でどんなことが出来るかな」

 学習塾「ドルトンスクール名古屋」の土曜。「プロジェクト」の授業は、こんな問いかけから始まる。

 年間18回の授業のうち前半、1年生は砂糖、小麦粉など8種類の「粉」を教材にした。9月からの後半は「宇宙」。宇宙食を食べたり、惑星の並び順通りに「宇宙すごろく」を作って遊んだりする。今月5日の土曜は太陽について考えた。

 問いかけの後は、実際に太陽の力を確かめる時間だ。感光板に絵を描き、日光にあててスタンプを作る教材で、子供たちは自分の名前やアニメのキャラクターなど思い思いの絵を描き、塾のビルの屋上に出た。

 ドルトンスクール名古屋は、大手予備校の河合塾(本部・名古屋市)が経営する。幼児教室が前身で、1976年、個性を伸ばす教育法を掲げる米ニューヨークのドルトンスクールと提携。原則1歳から小学6年生までを対象にしている。

 平日の授業は、小学生だと、ラボ(思考訓練)、サイエンス(科学)、ライティング(読解及び作文)など6教科。ここでも、受験指導とは一線を画し、実験や創作を重視する。

 「知識を一方的に教えて丸暗記させるのではなく、思考力や自主性を高めるのが狙い。中学受験の準備段階と位置づける家庭も多い」と小学生の部チーフの梅田均さん(49)。

 その目玉が小学1〜4年生対象のサタデースクールだ。92年に始まり、98年から「プロジェクト」を取り入れた。講師は1回の授業の準備に5、6時間をかける。授業料は平日も含めると年間70万円を超えるが、参加者約40人の中には他県からの子供もいる。

 小学1年生の長男を通わせる名古屋市の斉藤美奈さん(36)が語る。

 「小さいころから自分で考え、答えを見つける力を身につければ、いずれ、進路も親と話し合えるようになる。受験向けの勉強はそれからでも遅くない」

 首都圏で進学塾を展開するサピックス(本社・東京)は5〜7月、小学5年生に計5回の集中講座「エコクラブ」を開いた。ごみや水、米作りなど環境にまつわるテーマで、約1300人が参加した。

 講座に使ったスライドは5年前から撮りためてきた。来年は、さらに規模を拡大する予定だ。

 専務の吉原文明さん(57)が「環境問題は、これからの子供たちに避けて通れないテーマだが、社会や理科の勉強だけではカバーできない。生きる力を育てたい」と語る。

 塾も大きく変わろうとしている。(梅沢清次)

 「体験」塾急増中

 671の塾が加盟する全国学習塾協会は、ホームページ上で、星空観察会、絵本づくり、パソコン教室など、週末を中心に体験学習に力を入れる九つの塾を紹介している。公立学校の週5日制導入以降、こうした塾は急速に増えていると言われる。5年前からは、塾経営者らのNPO「全国教育ボランティアの会」が、科学実験教室や野外体験教室も開いている。

2005年11月10日  読売新聞)
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