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(9) 英語力強化へ教材工夫写真の拡大
![]() 小山台小学校での研究授業。ALTも首にカード入れをぶらさげて参加
小中学校の区切りの見直しで、英語教材の開発も進む。 テーマは「100を作ろう」だった。「30」のカードを持った児童が別の児童に、「Do you have70?」と話しかける。子供たちが首にぶらさげたカード入れは、教材のワークシートで子供自身が簡単に作れる仕掛けだった。 東京都品川区立小山台小学校で5月中旬に行われた4年生の研究授業。使われた教材は今春、区内の全校で小中一貫教育を始めた品川区が、現場の声も踏まえながら、小学館プロダクションと作った。児童英語教室35年のノウハウを評価してタッグを組んだ。 教材はテーマごとに見開きになっている。左に英訳併記で教諭向けの指導案、右に授業で活用できるワークシートがある。英訳併記は、外国語指導助手(ALT)とスムーズに打ち合わせできるようにという配慮だ。英語の歌などが入ったCDも付いている。ワークシートは必要枚数をコピーすればよい。 この教材、授業ですぐに活用できると評判がいい。1・2年用、3・4年用、5・6年用各1万2000円(税込み)で市販もされている。個人的に教師が注文する例もあるという。 重点は「聞く・話す」力の育成で、「あいさつ・自己紹介」や「好み」など1〜6年生まで共通の12テーマで構成され、4年になると「bigger」のような比較級も登場する。 中学校英語の教材見直しにまでは至っていないが、「6年間で身につけたコミュニケーション能力を伸ばすためにも、中学校での授業の工夫がさらに必要になる」と区教委の吉村潔・小中一貫教育担当課長(47)。
英語教育で伝統を持つ青山学院(東京・渋谷)は、幼稚園から大学まで同じキャンパスにある利点を生かし、大学の教員も加わって小中高一貫のカリキュラムを作り、それに基づく教材開発に取り組んでいる。すでに初等部(小学校)の2年生以上では英語を教科にしているが、2008年度から高校までの12年間を4年ごとに区切り、新教材をテキストとして使う予定だ。 5年から「読む」「書く」も加わり、文字や文法を意識した内容になる。開発にかかわっている木村松雄教授(52)(英語教育学)は「5年生にもなると、授業で一斉に同じことをやるだけでは満足しない。自分の考えや意見を出したいという気持ちも芽生える」。 すでに初等部では、5年生で授業スタイルを変えている。以前はクラス単位で、歌を覚えたり、会話練習などをしていたが、いまは授業のほとんどが個別学習の時間。例文を参考にして児童に文章を作らせたり、パソコンで聞き取りや会話の練習をさせたり。 英語科担当の合田紀子教諭(36)は「5、6年になると学習の取り組み方に差が出てくるので、子供たちも個別指導の方が安心できるようだ。いままでより、意欲が高まり、聞き取りや会話力が伸びていると感じる」という。 公立も私立も、教材作りの模索が続く。(白石洋一、松沢みどり) 英語での小中連携 文部科学省の今年2月の調査では、公立中学校約1万校のうち、28.4%が英語教育で小学校と連携していた。具体的には、授業参観が19.2%で最多だが、指導方法の検討会も10.8%、小学校教諭との共同授業も6.3%。英語キャンプなどの合同活動も0.5%あった。 (2006年7月21日 読売新聞)
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