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(13) 就職先は「母校の職員」写真の拡大
![]() 歴代学長の写真が並ぶ会議室で行われた内定式
東大生の就職先として、東大に注目が集まる。 「変革期を担う職員としてがんばりたい」「留学生を支える仕事に取り組みたい」「地域とともに発展していける大学にしたい」 自己紹介をする学生の口から、意欲的な発言が次々と飛び出す。今月2日に行われた東京大学職員の新規採用予定者等内定式。出身大学には、著名な大学が多いが、中でも東大出身者の姿が目立った。 大学が独自に実施した採用試験の内定者36人のうち、今年は半分を東大生が占めたからだ。さらに、国立大学法人等職員統一採用試験での合格者8人のうち2人も東大出身となった。 独自の採用試験を初めて実施した昨年の東大出身者は4人。法人化前に採用された現役職員を調べてみると、30年間で3人しかいなかったという。計20人もの出身者が職員になるのは、東大の歴史始まって以来のことになる。
もちろん、東大出身者だけが優秀なわけでも、東大出身者が増えればいいというものでもない。ただ、面接試験の過程で、大学職員の仕事の重要性を丁寧に説明するなど、大学側は、優秀な学生の確保に対する意欲を隠さない。 「腰が重いと思っていたら、率先するような試みを次々と打ち出している。そんな点にひかれた」と来春から職員となる1人で、法学部の小松浩子さん(23)。1年先輩で学生課所属の関根真理さん(23)(文学部出身)は「法人化で大学を変えていきたいというメッセージがはっきりしていた」と1年前を振り返る。 「法人化前には、大事なことは文部科学省と教員が決めてきた。今は研究費の獲得ひとつをとっても、教員と職員が一緒に考える必要がある。優秀な職員の採用は、地味だが、大学運営を変える要だ」と担当の上杉道世理事(57)も強調する。
「会議となると、教員が前に座り、職員は後ろの席でメモを取り始める。それが当たり前になっていた」(上杉理事) これまで東大の教育や研究を支える事務組織は、一流とはなかなか言えなかった。教員集団がすべての物事を決めることの弊害も指摘されていた。 法人化後の東大は、現役の職員にも意識改革を迫ろうとしている。 この7、8月には、400人近い係長らを対象に、業務改善のための勉強会を開催、20人以内の小グループごとに討論させた。 学長自身が業務に関する要望を受ける“目安箱”や、業務の改善提案を受ける仕組みを作った。すぐれた提案や取り組みに対しては12月、安田講堂で大々的に表彰をする。大学本部と、学部など部局との異動も増やした。 事務系の職員だけでも約1400人を数える巨大組織は変わるのか。「10年もすれば、がらりと変わるはずだ」と上杉理事は期待を込める。その時こそ、東大が世界の大学と伍(ご)する体制ができる時なのかもしれない。(中西茂) 国立大学法人等職員統一採用試験 国立大学協会が主導し、法人化で非公務員となった国立大や大学共同利用機関、国立高等専門学校が2004年度から実施している。実施主体は7地区(北海道、東北、関東甲信越、東海北陸、近畿、中国四国、九州)の実施委員会。春の1次試験の後、大学ごとの2次試験で順次採用される。今年6月までの採用数は2082人。一方、国立大で独自の採用を始めたのは東大だけ。 (2006年10月13日 読売新聞)
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