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(15) 教員も学生も向上必要写真の拡大
![]() 兵庫県の関西国際大では先月、新入生に勉強の仕方を学ばせるための教員向けセミナーが開かれた=浜井孝幸撮影
全入時代の大学教員の大変さが、読者の声からも読みとれる。 「大学教員にも免許の更新制のようなことができないものか」というメールが届いた。大学で英語の非常勤講師をする大阪府の男性(57)からだ。 「専任教員になれば、ひどい授業をやろうと安泰。こんなばかなことが、いつまでも許されるわけがない。教師力の乏しい人は大学を去るべき。大学教員という職業人にメスを入れるべき時が来ている」 全く正反対の見方をしたのが、ドイツの大学に通う女性(28)だ。「あまりの違いにびっくりした。日本の大学の教授がかわいそう」。新入生に対する指導術を全教員に身につけさせようとする大学の取り組み(7日付)を読んだ感想だった。「ドイツでは、プレゼンテーション(発表)ができず、論文も書けない大学生は考えられない」と言う。 「大学の教授は、専門に通じた研究者で、教育者ではない。自分の専門分野を次世代に知ってもらうために教えている。高等教育を受ける能力のない人間に大卒の資格を与えるのは、国際的に見ても奇妙だ」。確かに正論には違いない。
◎ 今春まで社会人学生だった東京都内の会社員(50)も現実をよく知る立場だ。「確かに学ぶ姿勢に欠けた学生は少なくない。講義を聴くマナーの悪い学生も多かった。そんな中でも、大教室で彼らの関心を呼び起こし、一定の緊張感を保って講義に聞き入らせる教員がいた」 一方で、「大学教員の多くは『指導力』という言葉を切実に受け止めてはいないようだ」と指摘する。「人を引きつけて話す力は、持って生まれたものではなく、技術的な要素が多い」「現代の学生の知的好奇心は低くはない。それを引き出してあげるのは教師力の大きな要素。エデュケーション(教育)の語源(ラテン語で『引き出す』)を今一度、思い出してほしい」 埼玉県で今春まで小学校の校長で、来春から大学の教壇に立つことを打診された男性(60)からは「記事を熟読し、現在の大学はこんなに厳しいのかとあぜんとした」というファクスが届いた。
◎ 大学が、発達障害の可能性がある学生への対応を模索する記事(17日付)には、発達障害の子を持つ母親からの投書が相次いだ。 小学3年の子の母親からは「将来に強い不安を抱えている。世間一般に発達障害を受け入れる地盤がないのに、受験時や入学直後、大学側に情報を与えることは考えられない」と携帯電話からのメールが届いた。 9歳と5歳の子の母親は、今は医療機関や学校などとの連携でうまく行っているとした上で、「進学を考えると、障害のことを伝えることは足をひっぱることにならないか、合否にもかかわるのでは、と不安になる」。一方で「記事を読んで、少し光も見えているのかもと感じた」という。 関西の私大の教員は「記事を読んで、悩んでいるのは自分だけではないと安心した」。「自分は専門分野と縁もあるため、知識もあり、学生への対応もある程度できるつもりだが、ほとんどの教職員は発達障害のことを何も知らない状態」という。 障害の現れ方が個々人様々であるだけに、大学での対処法は、もっと具体的に語り合いたい。(茂)
◇ 次週から、「ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)」が叫ばれる中、父親や企業の、学校とのかかわりを考えます。 (2007年7月21日 読売新聞)
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