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(2)地域から「ゲスト教師」地域の力を学校に生かしたいと、大学院で学ぶ教師がいる。 東京都目黒区の商店街にある米店「 2人の出会いは1999年春。店に入ってくるなり、「一番うまい米と、一番まずい米を下さい」と言われて高柳さんは仰天した。「社会の授業で農業について学ぶのに、米の品種による味の違いを実感させたい」。上田教諭が理由を説明すると、高柳さんは思わず「おれが教室に行って話をしようか」と申し出ていた。 水田の益虫・カブトエビの話、休耕田で育てたそばの実を使ったそばうち体験……。高柳さんは何度も不動小に足を運ぶようになり、話を伝え聞いた近隣小学校からも、お呼びがかかるようになった。 ◎
上田教諭の大学院での研究テーマは「地域の声をどう学校運営に生かすか」。「地域と協力すれば、もっと学校は良くなる」との思いからだ。学校評価などを通して学校に寄せられた地域の要望を、次年度の運営に生かしているかを検証する。積極的な管理職や教員がいる時だけでなく、地域の人に、変わらずに学校にかかわって協力してもらうには、何が必要かを探る。 その原点は、伊豆諸島の青ヶ島村にある。上田教諭は、東京から358キロも離れた人口200人足らずの小さな島で教員生活を始め、地域の力を実感した。 「畑があったら、面白い授業ができるのになぁ」。きっかけは、島の飲み屋での何気ない発言だった。翌日には学校の隣の空き地に重機が持ち込まれ、住民が荒れ地を掘り起こし、あっという間に畑を作り上げた。運動会や文化祭でも、畑の作物の育て方でも、何かにつけて村人が協力してくれた。 転勤先の目黒でも、地域に溶け込むことを第一に考えた。買い物はとにかく地元の商店街で。放課後や土日に学校を利用する地元サークルにもできる限り顔を出す。地域の行事にも必ず参加。知り合いはあっという間に増えた。 仲良くなった人に「こんな授業がしたい」と話すと、必ずといってよいほど協力してくれる。地域で俳句を教えているおばあさんが子供の俳句を批評しに来校するなど、次々とゲストが教壇に立った。「地域の人は学校に協力したいと思っている。その思いをシャットアウトしているのは学校ではないか」との思いは強くなるばかりだった。 「教員は異動するし、児童もいつかは卒業する。ずっと学校を守っていけるのは地域の人なんです」。学校が「地域の宝物」として輝くよう、これからも努力を惜しまないことは言うまでもない。(大広悠子、写真も) 学校評価 教育活動や学校運営の達成度を評価する制度。教職員による自己評価、保護者や地域住民らによる学校関係者評価、専門家による第三者評価がある。学校教育法施行規則の改正で、2007年から、自己評価の実施と結果の公表が全国の小中高校に義務づけられた。学校関係者評価の実施と結果の公表も努力義務となったが、実施率は06年度調査で49.1%。 (2008年8月27日 読売新聞)
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