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(8)商店街取材しネットにインターネットで、地域の魅力を発信する授業がある。 「店の奥行きまで撮れていて、雰囲気が良く出ている」 「素材が自慢の定食屋なら、どんな素材を使っているのか具体的に書かないと」 岡山県津山市にある県立津山商業高校で、パソコンの画面に向き合う生徒たちに、岡本誠講師(26)がこんな言葉をかける。高校生が地元商店街をネットで紹介する仮想商店街「しあわせ発見つやまネット」の制作が、和気あいあいとした雰囲気の中で行われていた。 3年生の選択科目「ネットワーク概論」。履修した生徒19人は、サイトのレイアウトなど技術的な面を担当するスキル班と、実際に商店街を歩き回って「ネタ」を持ち帰る取材班に分かれている。 取材班は商店主らに「店の売りもの」を取材し、デジタルカメラで店や商品の写真を撮る。スキル班は、ウェブ上のページを作って情報発信するまでが仕事だ。今年が5年目の取り組みで、すでに先輩たちが作った仮想商店街がある。ただ、ここ数年で閉店した店などもあり、今年は情報を一新することにした。 ◎
同校は、全教室にパソコンを配備、「ネットビジネス」も授業に取り入れるなど、情報教育に力を入れている。この授業で学んでほしいのが、「コミュニケーション力」と「情報を活用する力」だ。岡本講師は「どちらも社会に出て行く生徒には欠かせない」と力を込める。 取材に向かう前、緊張で表情が暗い生徒が多いが、戻ってくると、「2時間も話し込んじゃった」「お菓子をもらった」などと、パッと明るくなる。「社会で働く人たちと話が出来て、自信につながっている」と岡本さん。 また、たくさんの情報を持ち帰っても、ネット上で分かりやすく公開するのは簡単ではない。営業時間や連絡先など、間違えれば店に迷惑をかける情報もある上、多くの情報を詰め込み過ぎても、見づらくなる。3年生の長石遼太さん(18)は「情報を分かりやすく、見やすく提供することに悪戦苦闘しています」。 ◎
1990年代に入って大型の郊外店の出現とともに、市内の商店街も徐々に活気を失った。シャッターがおりたままの店も多い。でも、生徒たちは足を運んだからこそ得られる「生の声」を聞き、新しい商店街の魅力に触れている。 3年生の山本倫也さん(17)は婦人服店を訪れた時、男性店員からこう言われた。「百貨店のような大きな店では、高齢者はどこに目当ての商品があるのかすぐに分からない。うちのような小さな店も必要なんですよ」。山本さんの商店街への見方が変わった。 高校生の活動は、地元の人たちの活力になっているようだ。喫茶店を経営する金田勧さん(50)は「店を宣伝してくれるのはありがたいが、高校生が来てくれるだけで街に活気が出る」と笑う。 ネットを通じて、生徒と商店街の人たちのきずなは深まっている。(加地永治、写真も) 高校の情報教育 2003年から学習指導要領に基づいて「情報」が必修教科になった。「情報A」「情報B」「情報C」に分かれ、コンピューターや情報通信ネットワークなどを活用した実習を積極的に取り入れている。商業科などの専門教育では、ソフトウエアの開発やプログラミングなど、より高度な技術の習得を図ることになっている。 (2008年9月26日 読売新聞)
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