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(5)食べる 命いただくこと「命をいただく」ことを知る試みも行われている。 床を踏みしめて立っていた肉牛が、頭を「と畜銃」で撃たれ、ごろっと横になって転がってきた。すかさず白い作業着に身を包んだ職員がナイフでノドを切り裂き、血抜きのためにつり下げる。頭を切り落とし、皮をはぎ、おなかを裂くと、白い胃などの内臓が摘出される。「おー、出てきた」。下の階で行われる作業の光景を、ガラス窓越しに食い入るように見つめる子どもたち。 10月23日、三重県松阪市の県などが出資する松阪食肉公社と、隣接する県松阪食肉衛生検査所を、同市立 「銃から5センチの棒が出て脳を挫滅したから、牛はもう意識がなくて痛くないの。次は、いかに早く血を抜くかが大切。こうした作業を一つ一つきっちりしないといいお肉にならない。せっかく牛からもらった命を食べるために、みんな一生懸命に作業しています」 同検査所主任検査員で獣医師の山本友美さん(42)が説明する。牛や豚をおいしくて安全な食肉にする現場を見てもらおうと、両施設ではここ数年、学校の見学を積極的に受け入れている。 同小が見学を始めたのは4年前。「給食で松阪牛を食べたい」という子どもたちのリクエストから地元食材について考えるうち、両施設の見学に行き着いた。草分京子教諭(50)は「食べることは動植物の命をいただくこと、さらにいろんな人に支えられていることを学ぶ絶好の機会と考えた」と話す。 事前に検査所職員や生産者の話を聞くなどして基礎知識を学習。当日は、関係者が動物に対するそれぞれの思いを伝えるために建てた獣魂碑にお参りした後、検査所で自分の心音を聴いたり、牛の胃液に含まれる微生物を顕微鏡で見たりした。 「血がたくさん出たのはびっくり。作業が素早くてすごいと感じた」と小谷直也君(12)。最初は少し驚いた様子だった伊藤玲実さん(12)は「お肉を食べるために、お仕事してきれいにしてもらってるんだと思いました。感謝しないと」と話していた。 草分教諭は「子どもたちが見違えるように優しくなるんですよ」と効果を語る。 ◎
独自の一貫教育を展開する自由学園(東京都東久留米市)男子部では長年、構内で豚を飼育して業者に売り、その一部を給食で食べている。どういう過程を経て食材ができてくるのかを知り、子豚を買い、大きく育てて売ることで経済観念を養うのが目的だ。 ペットとは一線を画し、名前はつけない。掃除などの世話は主に中学1年生が交代で行う。豚にエサをあげていた小林 (2009年11月3日 読売新聞)
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