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(5)講師や費用 地域が援助不十分な日本語で生活する外国人の学習を、地域が一体となって支える。 2月10日夜、愛知県豊田市の 読み書きクラスのこの日のテーマは「出身地」。地図や観光資料を持ち寄って、「海がたくさんあります」「サンパウロは空気があまり良くない」など和気あいあいと話した後、受講者はその内容を紙に書き出した。 ブラジル人松田エリザベッチさん(54)は、会話は滑らかだったが、書いてみると濁点が抜けるミスを指摘された。「日系人の夫と日本に来て19年ですが、漢字やカタカナは難しい」 ◎
この教室を支えるのは、市、名古屋大学、自治会、企業などが協働して進める「とよた日本語学習支援システム」だ。トヨタ自動車が市に寄付した1億円を基に、2008年度、学校を終え社会に出た同市在住・在勤の外国人らに生活上必要な日本語の習得を促すため始まった。 同市は外国人集住都市会議会員都市の一つで、自動車産業などで働く外国人約1万5000人が住む。大半が1990年代に来日した日系人と家族で、長年住んでも日本語が不得手な場合が多い。 システムのコーディネーター土井佳彦さん(30)は「あまり会話せず働ける工場に会社の送迎バスで通勤し、買い物をする店ではポルトガル語が通じる、日本語を話さなくても生活できる環境ができあがってしまった」と説明する。 システムでは、まず、地域や企業内で日本語学習教室を開設しようと考える人に対し、講師やボランティア派遣、一部費用負担などを行う。専門講師やボランティアの育成も支援する。また、日本語で何ができるかを7段階で判定する「とよた日本語能力判定」も開発中。既に一部が完成し、指導の参考にしたり、学習費用免除の判定などに使ったりしている。 さらに、ウェブ上にコンピューター教材「とよた日本語eラーニング」を公開。「電話で休むと学校に伝える」「子どもがけがをしたと学校から連絡が来る」など学校、市役所、病院の3場面で必要な会話を、ポルトガル語訳の字幕付き動画で紹介する。ひらがなやカタカナのほか、履歴書の書き方も自習できる。 ◎
こうした学習を通して、地域住民と外国人の接点が増え、相互理解が徐々に進んでいる。09年度に日本語教室を開いた企業からは「簡単な日本語の会話も増え、人間関係もよくなってきた」などの声も寄せられたという。 ボランティアで教室を手伝う市内の無職増田和信さん(61)は、「教えるだけでなく、楽しく交流でき、相手の国の文化・習慣を教えてもらえるので面白い」と話す。 外国人が日本語を学べばすむわけではない。日本人も相手から学んでいくことが求められている。(京極理恵、写真も) 外国人集住都市会議 南米日系人を中心とする外国人住民が多数居住する都市が、情報交換や課題解決のために2001年設立。群馬県太田市、浜松市、岐阜県美濃加茂市、三重県鈴鹿市など28市町が参加。 (2010年3月10日 読売新聞)
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