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    3段タワーでも重症事故…組み体操「重度外傷」年間84件

    • 学校行事で定番化している「組み体操」(写真はイメージを加工しています)
      学校行事で定番化している「組み体操」(写真はイメージを加工しています)

     小・中・高校の「組み体操」中に児童・生徒が頭蓋骨や脊椎、骨盤などを骨折したり、肺や腎臓を損傷したりする「重度外傷」が2014年度で計84件にも上っていることが、千葉県松戸市立病院の庄古知久救命救急センター長が日本スポーツ振興センター(JSC)に公開を請求した資料から明らかになった。

     組み体操でけがをする児童・生徒は年間8000人以上に上るが、そのうち1%が後遺症も心配される重度のけがを負っており、庄古さんは改めて組み体操の危険性を訴えている。

     庄古さんによると、JSCの災害共済給付制度届出データによる全国の組み体操の事故件数(けがや病気)は2011年度から4年連続8000件を超え、14年度は8592件。

     14年度の内訳をみると、骨折が全体の21.7%にあたる1866件。この骨折の4%は脊椎(頸椎、胸椎、腰椎)や骨盤、大腿骨などの「重症骨折」で計72件。これに、頭蓋骨骨折やくも膜下出血、脳挫傷、肺や腎臓などの損傷を加えた「重度外傷」が計84件で、全体の約1%にあたる。なお、13年度は8561件中の101件、12年度は8883件中の87件が重度外傷だった。

     組み体操には四つんばいになって重なる「ピラミッド」や、立った人の肩の上に乗る「タワー」がある。庄古さんは4年間で28例の組み体操によるけが患者を診察しており、「それほど高さのないタワー3段、ピラミッド5段でも重症患者は出ている。今後も重傷を負う子が出る可能性があり、学校での組み体操はただちに中止すべき」と訴えている。

     (メディア局編集部 京極理恵)

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    2016年02月05日 14時06分 Copyright © The Yomiuri Shimbun