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    就職した先輩たちの経験・教訓を取りあげます。

    自分の手でヒット商品を…山崎製パン

    「生地は生き物、品質安定に努力」…松尾龍治さん 26

    • 松尾さんが仕込んだ生地で焼いたパンがコンベヤーで運ばれていく(千葉県松戸市で)=橘薫撮影
      松尾さんが仕込んだ生地で焼いたパンがコンベヤーで運ばれていく(千葉県松戸市で)=橘薫撮影

     千葉県松戸市の工場で、クリームパンやジャムパンなど、約60種類の菓子パンの生地づくりを担当している。小麦粉や水、砂糖などを大型ミキサーに投入してこね、一度に約3000個分相当の生地をつくる。

     小麦粉の品種やその日の天候などによって、生地の仕上がりが異なってくるため、社員の手でミキサーの動きを微調整することが欠かせない。「生地は生き物。品質が安定するよう日々取り組んでいます」と話す。

     2013年に入社。水産学部出身で、製パンの知識はほとんどなかった。先輩社員に教わりながら生地づくりを始めたが、仕込んだ生地を焼き上げても膨らまず、大量のパンが廃棄されたこともあった。

     その時は落ち込んだものの、先輩社員のやり方をじっくり観察したり、焼き上がったパンを試食して食感を確かめたりと、様々な努力を重ねた。入社3年目に入った頃、上司から「良い生地ができるようになったね」と褒められた。「うれしかった。入社した時は不安もあったが、今はものづくりの仕事ができて幸せ」と語る。

     上司の佐藤昌次さん(52)は「真面目で、仕事に対する責任感が強い。先輩たちからもかわいがられている」と評価する。

     大学時代は牛丼店でアルバイトするなど、食べ物が好きなことから、パンや菓子、洋酒のメーカーなど約20社に応募した。

     面接では、大学のバレーボール部の練習で培った忍耐力をアピール。山崎製パンなど3社から内定を得た。子どもの頃から同社のパンに親しんでいた上、東日本大震災の被災地に対する同社の積極的な支援を知り、入社を決めた。

     昨年秋からは、新しい菓子パンの試作にも関わるようになった。「将来は自分の手でヒット商品を生み出したい」と燃えている。(石塚公康)

    山崎製パン
     1948年設立。パンや和・洋菓子の製造販売やコンビニ事業などを手がけ、海外にも展開。資本金110億円。売上高7202億円(2015年12月期)、正社員数1万7869人(15年12月)。本社は東京都千代田区。16年度の新卒採用者数は134人。17年度は約210人を予定。

     (2017年1月24日の読売新聞朝刊に掲載)

    2017年01月24日 10時00分 Copyright © The Yomiuri Shimbun