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    社会に出ることを意識して活動中の大学生、前向きに働く若手社員らを紹介します。

    エレベーターは一品もの

    三菱電機エンジニアリング 船木東紀(はるのり)さん 26

    建物ごとに設計

    • エレベーター設備の見本を前に「設計には建築、機械、関連法規など幅広い知識が必要で、最初は苦労しました」と話す船木さん(東京都千代田区で)=安斎晃撮影
      エレベーター設備の見本を前に「設計には建築、機械、関連法規など幅広い知識が必要で、最初は苦労しました」と話す船木さん(東京都千代田区で)=安斎晃撮影

     オフィスビルや商業施設、マンションなどに設置されるエレベーターなど昇降機の機能やデザインを考える「受注後設計」を担当する。

     「エレベーターは建物に合わせた『一品もの』。全く同じものは二つとありません」

     例えば、病院のエレベーターは、患者の搬送に使うストレッチャーが入る広さや、特定の階にしか止まらない機能などが必要になる。

     「昇降の速さや積載量から、ボタンや階数表示、扉や壁のデザイン、手すりの有無や防犯機能まで、決めることは多い」と話す。発注するゼネコンや設計事務所に足を運んで要望を聞き、話し合いながら詳細を詰めていく。

     2015年に入社。先輩社員の補助から始め、1年目の終わりごろから一人で仕事を任されるようになった。街中でエレベーターを見かけると、じっくり観察する癖がつき、「実際に使われている現場を見ることで図面から完成までのイメージがしやすくなった」という。現在は、15件ほどの昇降機を並行して担当し、年間30~40台を様々な建物で稼働させている。

     秋田県の出身で、地元の秋田大大学院修士課程に進み、電気電子工学を専攻。福島の原発事故の除染に役立てたいと、土壌中の放射性セシウムを電気的に除去する方法を研究した。就職活動では、「多くの人が使う」建物の設備に関わるメーカーに興味を持ち、第1志望の三菱電機エンジニアリングから内定を得て入社を決めた。

    駅舎の改修に携わる

     選考では、学生時代のロックバンドの活動や、大学院での研究を通して、人と話し合ったり関わったりすることにやりがいを持てるようになったとアピールした。「社外の人との打ち合わせが多く、物事をわかりやすく伝えることが必要な今の仕事に、学生時代の経験が生きている」と実感する。

     今は、2020年東京五輪・パラリンピックのメイン会場に近い駅舎の改修工事にも携わっている。「誰もが知るような大きな建物を担当して、自分が手がけた昇降機を家族で利用してみたいですね」(堀内佑二)

    内定までの軌跡
    2013年12月 電力、プラント、電機メーカーを中心に合同説明会に参加。空調・昇降機メーカーを中心に約10社にエントリー(応募)した
       14年1月 三菱電機エンジニアリングの説明会に参加し、第1志望に決める
           3月 3社程度の面接を受ける
           4月 三菱電機エンジニアリングから内定を得て就職活動を終了

    三菱電機エンジニアリング
     1962年設立。大型電気機械などの開発・設計を行う。本社は東京都千代田区。売上高1087億円(2017年3月期)。従業員数5362人(17年4月)。主体的、柔軟な発想で目標に挑戦する人材を求める。今春の新卒採用者数は152人。

    2017年09月19日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun