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    「インターン参加で優遇」約6割

     2018年春に卒業予定の大学生の就職活動が3月1日から解禁された。解禁前に自社のインターンシップ(就業体験)に参加した学生を選考などで優遇する企業が増えており、国や経団連が「採用活動と結びつけない」としたルールの形骸化が一段と進みそうだ。(山田睦子)

    早期選考や面接回数少なく

    • 社員の指導を受けながら看板製作を体験する学生(右)=千葉市美浜区の協同工芸社で
      社員の指導を受けながら看板製作を体験する学生(右)=千葉市美浜区の協同工芸社で

     就職情報会社「ディスコ」が1~2月、16年度にインターンシップを行った811社から回答を得た調査では、参加者を優遇する企業は前年度比6.2ポイント増の62.9%。優遇策(複数回答)は「非参加者より早期に選考」(39.4%)、「参加者限定のセミナー開催」(35.5%)などが多かった。

     看板製作会社「協同工芸社」(千葉市美浜区)が昨夏から随時、実施するインターンシップには、18年卒予定者を中心に計約40人が参加。2月、参加者限定の会社説明会を開いた。「当社への理解を深めた参加者を、非参加者と一緒に選考を進めても意味がない」と同社の担当者。解禁後の面接回数も非参加者より減らす方針だ。

     インターンシップを経て昨年入社した社員は、「他社より早く内定が出たので入社を決めた」と話す。2月22日のインターンシップに参加した都内の大学院生(24)は、「ありのままの職場を見ることができ、実りある経験だった」と振り返った。

     一方、参加者を優遇しない企業もある。家具メーカー「イトーキ」(大阪市城東区)の人事担当者は、「社会貢献として学生に就業観を養ってもらうのが目的で実施している。採用と結びつけないルールは守りたい」と話す。

     ディスコの武井房子・上席研究員は「インターンシップ参加者を優遇している企業があることを、知らない学生もいる。業界研究のため参加したつもりなのに、早期選考の案内を受け、志望業界が定まらないまま選考が進むこともある。流されないよう気をつけて」と注意を促している。

    インターン選考解禁せず 文科省

     インターンシップでは、参加者の個人情報を企業が採用活動に利用しないよう国などが求めている。これを解禁すべきかどうか、文部科学省の有識者会議が昨年7月から議論を続けていた。だが、「就活時期が実質的に前倒しされ、学生が学業に専念する期間が短くなる」などの理由から、2月2日、解禁を見送る骨子案が示された。形骸化の解決策は見つかっていない。

    2017年03月07日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun