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    大学生の就職活動に関する最新のニュースや話題を紹介します。

    部活と両立 悩める体育会学生

     企業の採用選考が早まる中、部活動が忙しいために就職活動に十分取り組めず、悩んでいる体育会所属の学生が増えている。このため、大学スポーツ団体が独自に就活セミナーを開いたり、就職支援会社が部員対象の説明会開催を増やしたりする動きがみられる。(松本将統)

    練習多忙で出遅れ 準備不足

    • 所属する部のユニホームを着て企業の担当者と話す学生たち(5日、東京都内で)=画像を一部修整しています
      所属する部のユニホームを着て企業の担当者と話す学生たち(5日、東京都内で)=画像を一部修整しています

     体育会学生に限定した合同企業説明会が5日、東京・渋谷で開かれ、所属する部のユニホームを着た学生らは「営業職志望です」などと、集まった各社の担当者にアピールしていた。アミューズメント会社の人事部長は「体育会学生は根性や忍耐力があるところが魅力」と話した。

     主催した「ジールアスリートエージェンシー」の都築洋介さんは「礼儀正しさや行動力などの面で、体育会学生は人気があり、採用したがる企業が多い」とみる。企業の人事担当者が、部のOBである社員の仲介で大学を訪ね、部員たちと接触を図る動きも盛んだ。

     しかし、近年は「売り手市場」が影響し、企業の採用活動が早まる中で、部活動に時間を取られるために就職活動に出遅れる学生も多い。都内の私立大に通う4年の女子チアダンス部員(22)は、春に国際大会に出場したために、就活を始めたのは4月末。その後も11月の全国大会に向けた練習で忙しくて、企業研究が進まず、応募したのは3社のみだった。「今月中旬に内定が出たが、最上級生なので部活を休みにくく、就活が後回しになってしまった」と打ち明ける。

    企業には人気 セミナーで支援も

     就職情報会社「ディスコ」が昨年6月、今春卒業した体育会学生を対象に実施した調査でも、「就活で不利」と思ったこととして、「インターンシップ(就業体験)に参加できなかった」50.2%、「就活を始めるのが遅くなった」29.0%などが挙がった。

     こうした中、「就活に専念したい」と、3年生で部活を引退する学生も増えてきた。そのため、大阪体育大や関西外国語大など17校の野球部が加盟する阪神大学野球連盟は「4年生になっても部活を続けてほしい」と、昨年から独自に就活セミナーを開き始めた。

     また、体育会学生に特化した就職支援を行う会社「アスリートプランニング」は大学に出向き、部単位で開く説明会を増やしている。同社では「就活と部活の両立に悩んでいる学生をうまく企業に橋渡ししていきたい」としている。

    2017年06月27日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun