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    大学生の就職活動に関する最新のニュースや話題を紹介します。

    長期留学生 出遅れ懸念

     3年生の秋から海外に長期留学していた学生の就職活動が難航している。「売り手市場」で企業の採用活動が早まり、留学生が帰国する4年生の6月前後には事実上の選考が終わっているケースが多い。「留学」の経歴を重視せず帰国を待てない企業もあるようだ。(山田睦子)

    選考は帰国前 門前払い

    • 留学から帰国した学生向けの合同説明会。「採用活動を終えた」と参加を断る企業もあったという(7月17日、東京都内で)
      留学から帰国した学生向けの合同説明会。「採用活動を終えた」と参加を断る企業もあったという(7月17日、東京都内で)

     7月17日、海外留学から帰国した4年生向けの合同企業説明会が東京都内で開かれた。一橋大、早稲田大など7大学が主催し、青山学院大、横浜市立大など13大学が協力して初めて行われたイベントだ。

     メーカーや商社など20社がブースを設け、約260人の学生が参加し、その場で面接も行われた。

     東京外語大4年の女子学生(21)は、「留学先の英国から6月に帰国したが、就活では出遅れた」と話す。留学中に、志望する企業にエントリーシートを出したが、帰国前に選考が行われ、「面接に来られないのならダメだ」と言われたという。

     説明会を主催した大学の一つ、国際教養大(秋田市)の三栗谷俊明・キャリア開発センター長は、「もっと多くの企業に説明会への参加を呼びかけたが、採用が終わっているとして断られた」と状況を語る。

    「海外体験」以上の成長必要

     国や経団連は、面接など選考の解禁を「4年生の6月」とし、間に合わない留学生を夏以降に採用するなどの配慮を企業に求めている。

     だが、売り手市場の影響で、解禁前に事実上の選考に踏み切る企業が増えている。就職情報会社ディスコ・グローバル事業企画部の山崎真司副部長は、「長期留学から帰国した学生は、コミュニケーション能力が高く、バイタリティーがあるため、本来は欲しい人材にあたるはず。だが、採用活動を一度に終わらせたい事情の方が優先され、タイミングが合わない場合、選考対象から外されることも多い」と言う。

     ディスコが2~3月、留学経験者181人から回答を得た調査では、25%が「留学は就活に不利」と答え、「有利」の18%を上回った。

     「留学生に配慮する企業自体は少しずつ増えているが、採用基準が厳しくなっている面もあるようだ」と指摘するのは、海外留学を促進する文部科学省の事業「トビタテ!留学JAPAN」担当者の船橋力さんだ。「目的もなく海外を体験したという程度では、夏以降に採用されるほどの評価にはならない。留学でどれだけ成長したかが鍵だ」と話す。

    2017年08月29日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun