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    大学生の就職活動に関する最新のニュースや話題を紹介します。

    「内定者フォロー」に企業が力

     内定を出した学生と緊密に連絡を取り合ったり、入社前の研修や交流会を開いたりする「内定者フォロー」に企業が力を入れている。学生の内定辞退を防ぐほか、早めに仕事への理解を深めてもらうことで入社後に感じるギャップを埋める狙いなどがある。(金来ひろみ)

    入社決めていない学生含め「研修」

     うどんチェーン「丸亀製麺」を運営する「トリドールホールディングス」(神戸市)は、内定を出した学生を、さぬきうどんの本場・香川県に1泊2日の日程で連れて行く「さぬき研修」を開いている。

     今年は5月から8月まで実施され、一度に30~50人の希望者が参加。うどんの食べ歩きをしながら内定者同士が交流を深めた。

     この時期は入社を決めていない学生もおり、納得して入社してもらうための面談も行った。人事担当者は、「どんな道を進むのが幸せなのか一緒に考えている」と話す。

     同社は、正式内定を出す10月以降も内定者フォローを行う。会社の新業態のアイデアをグループで議論してもらい、議論の結果を4月の入社後に役員の前で発表しあうという。

    「辞退」防いでミスマッチも解消

     就職情報会社「アイデム」が、8月1日時点で内定を得た学生535人から回答を得た調査では、社員らとの懇親会、メールでの定期連絡、個別面談、入社前研修など、内定者フォローを受けた(予定も含む)学生は90.3%で、前年より5ポイント増えた。

     アイデムの岸川宏・人と仕事研究所長は、「売り手市場が続く中、企業によるフォローは学生の内定辞退を防ぐ手段になっている」と指摘。「多くの学生が、会社選びの決め手に社員や職場の雰囲気を挙げており、企業が内定者と接点を持ち続けることは、両者のミスマッチを解消する点でも意味がある」と話す。

     遠方に住む内定者らにも手厚いフォローをするため、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を活用する企業も多い。企業向けSNSサービスを展開する「EDGE」(東京)は、内定者フォローや新人研修用に、SNSのスマートフォンアプリの提供を6月から始めた。これまでに300社が利用している。

     佐原資寛もとひろ社長は、「メールや電話で反応がない学生も、SNSなら親しみやすく、企業と内定者、内定者同士などが情報共有できる。また、書き込みや閲覧が少ないといった状況から、内定辞退の可能性も早期に把握できる」と説明する。

    2017年09月26日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun