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    大学生の就職活動に関する最新のニュースや話題を紹介します。

    「売り手市場」専門学校生に脚光

     「売り手市場」を背景にした人手不足などで、専門学校を卒業予定の学生たちが、企業の注目を浴びている。即戦力として活躍できる知識や技術を持つのが専門学校生の強みで、就職率が上昇し、大手企業から内定を得る学生も増えているという。(佐藤寛之)

    大卒上回る就職率 「実践的な技術魅力」

     日本電子専門学校(東京)で今月、企業10社による合同説明会が開かれ、ゲームやアニメ業界などを目指す学生約120人が集まった。

     学生たちは自作のイラストや映像を見せて実力をアピール。ゲーム制作研究科3年の斉藤康介さん(21)は、「得意分野以外の作品も増やし自分を売り込みたい」と話す。

     映像制作会社の担当者は、「理論を中心に学ぶ大学生より、専門学校生は実践的な技術を持っているのが魅力」と語った。

     文部科学省によると、専門学校の卒業者に占める就職者の割合は、2016年3月卒が81%で大卒の75%を上回る。同校の高橋陽介キャリアセンター長は、「売り手市場の影響か、例年よりも大手企業から内定を得る学生も多い」と言う。

     専門学校は学校教育法の「専修学校」の一つで、全国約2800校で約59万人が学ぶ。学科は2年制を中心に1年制から4年制まである。単位数などを満たせば、大学への編入や大学院への進学もできる。

    学校が手厚い支援 業界にパイプ

     就職活動は、特定の技能が求められる「専門職」や「一般職」といった応募職種が中心となる。ただ、大手企業の総合職では大卒以上を要件とすることなどで、専門学校生を募集対象に含めないことがある。

     一方で、専門学校は在学中に資格を取得できるなど、専門性を身に付けやすく、特定の業界や職種と強いパイプがある。学校側の就職支援も手厚く、企業選びや面接対策の指導がきめ細かく行われ、これが就職率を上げる要因になっている。

     企業側に選考解禁などのルールはないが、学生の就活日程は、資格取得の勉強を同時に進めるなどハードになりがちだ。専門性が高くなる分、進路の変更が難しい面もあり、学科の特徴などを踏まえて、就活の時期や職種を意識する必要がある。

     東京都専修学校各種学校協会の真崎裕子事務局長は、「大卒などと比べ、待遇面で差が出ることもある。卒業生の定着率などの情報を学校で確認しキャリア形成を考えてほしい」と呼びかけている。

    2017年12月26日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun