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    歴史・文化財

    天正遣欧使節、伊東マンショの肖像画発見

    • 伊東マンショとみられる肖像画(個人蔵、画像はトリブルツィオ財団提供)。裏面に「D. Mansio Nipote del Re di Figenga Amb(ascitor)e del Re Fra(nces)co Bvgnocingva a sva San(tit)a」と記される ※かっこ内は当時の省略表記を補った文字
     安土桃山時代、ヨーロッパへ派遣された天正遣欧使節の正使、伊東マンショ(1570?~1612年)の肖像と記された油彩画がイタリアで見つかった。伊トリブルツィオ財団の文書保存・管理担当職員、パオラ・ディリコさん(41)が調査し、18日発行される同財団の学術誌に論文を発表する。1585年、ベネチア訪問時の姿を、当時の大画家ティントレットの息子であるドメニコ・ティントレット(1560~1635年)が描いたと位置づけている。

     この油彩画は縦54センチ、横43センチ。伊北部在住の個人の所蔵といい、そのコレクションの整理に携わったディリコさんが2009年に確認。スペイン風の衣装を着た東洋風の青年が描かれ、裏側に「Mansio」などと記されることから、遣欧使節の史料や絵の来歴などの調査を進めてきた。

     文献記録によると、ベネチア共和国は使節4人の来訪を記念して肖像画制作を決めた。注文を受けたのはティントレットと伝えられる。17世紀半ばのその伝記には、マンショの肖像だけが現存していると記されていたが、絵の来歴をたどると、ティントレット工房の遺品だったと判明した。

    2014年03月17日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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