九大敷地から元寇防塁跡 薩摩国が築造か
九州大は20日、福岡市東区にある箱崎キャンパス内での文化財発掘調査で、
発表によると、キャンパス移転に伴う調査で、地下約1・3メートルで見つかった。南北約17メートル、幅約2メートル、高さ約0・9メートル。平らに加工した痕跡のある自然石が直線状に並び、石を3段ほど積み上げた部分もあった。文永の役(1274年)の後、再度の蒙古襲来に備えて薩摩国(現・鹿児島県)が築造を担った防塁の一部である可能性が高いという。
同市では、西端の今津地区から東端の香椎地区まで約20キロにわたり防塁があったとされ、遺構がある今津、
発掘に当たった九州大埋蔵文化財調査室長の宮本一夫教授(考古学)は「他の防塁遺構と比べても保存状態が非常に良好で、学術的価値が高い。調査を進め、国の史跡指定を目指したい」と話している。
2016年09月21日
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