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    歴史・文化財

    小郡「野越堤」保存整備へ

    • 薩摩街道で見つかった野越堤(小郡市教委提供)
      薩摩街道で見つかった野越堤(小郡市教委提供)

     小郡市は、江戸時代に薩摩街道を川の氾濫から守った「野越堤のごしてい」と呼ばれる構造物を保存整備する。事業費を盛り込んだ2017年度一般会計当初予算案を開会中の市議会に提案している。

     市教委によると、野越堤は江戸時代に北部九州で確立された治水方法で、佐賀平野などで確認されている。川の堤防の一部を低くすることで、水位が上昇した際に意図的に水を逃がし、下流の流量を調節する。

     野越堤は昨年10月、同市干潟での県道拡張工事中に見つかった。長さ約85メートルで、のり面状の石垣(高さ約1・5メートル)と石敷き(幅約1・5メートル)からなる。

     盛り土で造られた街道と野越堤は一体化し、街道東側の川があふれて水が押し寄せると、低い野越堤部分から水が流れ出す。盛り土の西側部分を石垣と石敷きで補強し、水の勢いで街道が壊れないように工夫していたという。

     市教委は「街道と野越堤が一体化した構造物が見つかるのは九州で初めて」とし、17年度中の市文化財指定を目指して調査を進めている。調査後は石垣と石敷きを避けて道路を整備し、歩道から見学できるようにする。事業費は用地買収費を含め約1560万円。

    2017年03月16日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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