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    歴史・文化財

    「ミゲルの墓」土葬の形跡、研究者「埋葬の可能性高い」…諫早で発掘

     天正遣欧少年使節の一人、千々石ミゲルの墓とみられる石碑がある諫早市多良見町山川内での発掘調査で1日、木棺を使って土葬した形跡が見つかった。研究者は「ミゲルが実際に埋葬された可能性が高まった」としており、ミゲルにつながる遺骨や副葬品がないか、さらに調査を進める。

     発掘調査は8月20日から始まり、地中から縦1・6メートル、横1・2メートルの墓坑と大中小三つのふた石、その下に縦1メートル、横0・6メートル、深さ0・4メートルほどの空洞が確認された。この日、蓋石を外して空洞の内部を調べたところ、持ち手のような形や板状の金具計3点と木片が発見された。

     発掘を指導する別府大文学部の田中裕介教授(考古学)は「空洞部分には木棺が入っていて、周囲を石と土で囲い、蓋石を置いていたと推測される。身分の高い人物の墓として立派に造られている」と分析した。

     調査を統括する石造物研究家の大石一久さんは「石碑などからミゲル夫妻の墓であることは、ほぼ間違いなく、丁寧に葬られた墓の遺構が見つかったことで、実際に埋葬された可能性が高まった」と述べた。

     石碑は高さ1・8メートル、幅1・2メートルの自然石で、ミゲルと妻の墓とされている。研究者らが昨年9月の発掘調査を中断後、実行委員会を設立して1年ぶりに再開し、石碑を一時的に撤去するなど規模を拡大して行っている。

    2017年09月02日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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