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    歴史・文化財

    松浦・鷹島へ「聖地巡礼」どうぞ、小説登場の元寇遺物紹介

    • 小説で取り上げられた史跡や遺物を紹介する企画展
      小説で取り上げられた史跡や遺物を紹介する企画展

     長崎県松浦市教委は、鎌倉時代の元寇げんこうの沈没船が見つかった同市・鷹島を舞台とした小説「遺跡発掘師は笑わない」に登場する史跡や遺物に関する情報発信に力を入れている。全国的に、アニメ作品などのゆかりの地をファンらが巡る「聖地巡礼」を地域振興に生かす取り組みが広がる中、市教委も小説をきっかけとした来島者の増加に期待を寄せている。

     市教委文化財課によると、この小説は、発掘師の主人公・西原無量さいばらむりょうが重要な遺物を発掘しながら謎解きをする物語だ。シリーズ6作目「元寇船の眠る海」と7作目「元寇船の紡ぐ夢」は鷹島が主な舞台で、作者の桑原水菜さんは昨年9月、取材で島を訪問。職員から発掘作業の手順や発見された遺物について説明を受けた。

     6作目が発刊された5月以降、小説を読んだ家族連れが市立埋蔵文化財センターを訪れるなど反響があり、市教委は11月5日まで同センターガイダンス施設で企画展を開催している。

     元軍との戦いで重傷を負って自刃した武将・対馬小太郎の墓、元の皇帝フビライが定めたパスパ文字を刻んだ青銅印「管軍総把印かんぐんそうはいん」――。小説に登場する史跡や遺物を説明するパネルを展示し、島内のモデルコースも紹介。「元寇という歴史的事件と鷹島の風土、それらを題材にして生まれた物語に思いをはせてもらえればうれしく思います」との桑原さんのメッセージも公開している。

     フェイスブックでも同様の情報を掲載し、随時更新している。小説に出てくる市教委の発掘担当者「内海正史」のモデルとなった同課の内野ただし課長(49)は「小説に取り上げられることで、歴史ファン以外にも鷹島の元寇の歴史に興味を持ってもらえる。情報を発信し、聖地巡礼を促したい」と意気込んでいる。

     企画展の問い合わせは同センターガイダンス施設(0955・48・2098)へ。

    2017年10月31日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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