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    海自カレー町おこし、佐世保で「グランプリ」も

     海上自衛隊の基地を抱える全国の自治体で、旧海軍から続く海自伝統のカレーを町おこしに活用する取り組みが広がっている。自治体側は新たな「ご当地グルメ」として売り出し、観光客らを呼び込みたい考えで、海自側はイメージアップを期待する。

    ◆独自のレシピ

     佐世保市の島瀬公園では2日、海自佐世保基地所属の各艦艇で受け継がれているカレーのナンバーワンを決める「GC(護衛艦カレー)1グランプリ」が開かれにぎわった。

     護衛艦「いせ」や多用途支援艦「あまくさ」などの乗員が独自のレシピで作った7種類を出品。訪れた人たちはじっくりと食べ比べた後、お気に入りの艦艇の投票箱にスプーンを入れていた。2356人による投票の結果、「いせ」の「絶対うまい!!贅沢ぜいたくビーフカレー」が初の栄冠に輝いた。今後、レトルトカレーとして商品化される予定。

     イベントは、させぼ四ヶ町商店街協同組合と海自佐世保地方隊が2013年、ともに創設60周年を迎えたのを記念して始め、今年で5回目。旧海軍や自衛隊とともに発展してきた佐世保のグルメイベントとして定着した。

    ◆旧海軍が発祥

     海自カレーの歴史は、明治時代に遡る。旧日本海軍は、栄養豊富で大量調理に適しているなどの理由から英海軍が取り入れていたカレーに注目、各部隊で毎週土曜の昼食に食べるようになった。戦後、海自では金曜昼の定番メニューにした。

     海自は、調理の専門課程で学んだ約550人の担当隊員を各部隊に配置しており、レシピは部隊ごとに違う。横須賀基地のある神奈川県横須賀市で1999年、旧海軍のレシピを再現して売り出したのがきっかけで、海自のカレーも注目されるようになった。

     広島県呉市では2015年、市が中心となって「呉海自カレープロジェクト」がスタート。呉基地が、訓練支援艦「くろべ」などのレシピを地元飲食店に伝授し、各店が提供している。今年6月には大湊基地のある青森県むつ市で、同8月には舞鶴基地を抱える京都府舞鶴市でも同様の取り組みが始まった。

    2017年12月03日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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