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    山口県内初の薬学部が開学…山口東京理科大

     山口県内初となる薬学部が設置された山陽小野田市立山口東京理科大の同学部開学記念式と入学式が10日、同市文化会館で開かれた。西日本地区の公立大としても第1号の薬学部に、県内外から120人が入学。県内の薬剤師不足などの課題解消に向け、人材の育成、確保が期待される。

     入学式には、薬学部のほか、工学部、大学院の新入生が出席した。森田廣学長は「初心を忘れずに大いに学んでほしい」とエールを送った。

     新設の薬学部は6年制、薬学科のみで定員は1学年120人。既存の工学部と連携し、薬学だけでない幅広い知識の習得にも力を入れるのが特徴だ。これまで約800人だった学生数は、薬学部の1期生が6年生となる2023年度には約1500人に増加する。開学記念式に出席した藤田剛二市長は「市としての悲願がかなった。地域発展の起爆剤となる」と歓迎した。

     また、県は製薬会社など医療関連産業の誘致に努めており、村岡知事は「企業も開学を喜んでいる。医療・バイオ関連の産業集積をさらに伸ばしたい」と語った。

    ◆「県内で人材育つ」県薬剤師会会長

     薬学部開学の背景には、慢性的な薬剤師不足がある。県内大学への学部設置を求め続けてきた県薬剤師会の中原靖明会長は、「ようやく県内で人材が育つ」と大きな期待を抱く。

     これまでは県外に進学して資格を取得し、そのまま県外で就職する人が多かった。同会によると、県内から県外の大学薬学部への進学者は毎年約200人。県内の医療機関などの薬剤師の求人数は毎年約600人に上るものの、就職は約40人にとどまってきた。

     同会は学部新設を機に、1期生が研修を迎える4年後に向けて、学生を指導できる「認定実務実習指導薬剤師」の有資格者を増やし、大学周辺の薬局などに重点的に配置する予定だ。また、学生たちが自宅や大学から30分圏内の医療機関で研修が受けられるように配慮するという。

     中原会長は「学生が存分に学び、山陽小野田が優秀な人材の育成拠点となるよう、大学や企業などと連携して将来の薬剤師を育てていきたい」と話している。

    2018年04月11日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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