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    湯田温泉でカピバラ美肌、荒れ防止スベスベに…山口大発表

     湯田温泉の湯でカピバラも美肌に――。そんなユニークな研究結果を山口大共同獣医学部の木村透教授(実験動物学)がまとめ、発表した。

     カピバラは南米などの高温多湿の地域に生息し、水中にいることが多いネズミの仲間。日本で飼育されているカピバラは、水温が下がる冬場は池に入らなくなり、空気も乾燥して肌荒れを起こしやすくなるため、飼育員がワセリンなどを塗って対処している。

     木村教授は、美祢市の秋吉台サファリランドで毎冬、カピバラ用に風呂を設置していることを知り、昨年末から研究を開始。山口市の湯田温泉から温泉水500リットルを運び、飼育されている6頭に約3週間、入浴させて、肌の水分量や皮膚温、シミのもとになるメラニンの量などを調べた。

     入浴後の肌の水分量の指数は、気温や湿度に大きく左右されたものの、1けた台だった入浴前に比べて、入浴後は100近くにまで上昇。皮膚温は入浴後に約5度上がり、特に頭部や胴部は30分が経過しても、ほとんど温度が下がらなかった。木村教授は「温泉の保温効果に加えて、カピバラの皮膚には汗腺がなく体温が下がりにくいことも理由の一つ」と分析する。

     また、メラニンの量は3週間で約15%減り、入浴後には皮脂が溶けて肌がスベスベになる効果もみられた。実験の間、ささくれなど肌トラブルが起きたカピバラはいなかったという。

     実験結果は、9月14日の日本獣医学会で発表した。木村教授は「湯田温泉は湯治としても使われており、人間にも効果があるはず」と期待。「医学と連携して人にも科学的に効果があると実証できれば、『美肌の湯』として大々的にPRできる。ペットと一緒に泊まれる宿泊施設など、湯田の観光や産業に研究結果を還元したい」と話している。

    2017年10月02日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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