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    西南戦争ガイド本好評、表紙イラスト話題…田原坂資料館

    • イラストを多用したガイドブック
      イラストを多用したガイドブック

     熊本市田原坂西南戦争資料館(北区)の無料ガイドブック「年刊 田原坂」が好評だ。イラストを使った表紙などが「親しみやすい」と話題になり、発行した4号のうち創刊号、第2号はそれぞれ計3万部、計4万部を増刷した。今年は西南戦争から140年で、市文化振興課は「西南戦争を学ぶきっかけにしてほしい」としている。

     創刊は2015年で、オールカラーのB5判8ページ。同課植木分室の職員らが企画・編集している。資料館の図録としても利用でき、今後も年度ごとに発行する予定だ。資料館に置いているほか、関連イベントなどで配布している。

     表紙には、薩摩軍の少年兵をイメージしたイラストを使用。同市の担当者が手がけたもので、刀を構えたり、銃を担いだりする様子や、仲間と無事を喜ぶ姿が描かれ、キャラクター設定をして物語仕立てにしたことで、若者世代にも親しめるようにした。刀剣や騎兵銃、銃弾を入れるポシェットといった道具類は、資料を参考に忠実に描写した。

     内容ではテーマ別に西南戦争を解説。創刊号には田原坂、熊本城など熊本ゆかりの戦跡や、当時の兵器・軍装を掲載。日本赤十字社の基となった「博愛社」も説明している。

     第2号は同資料館を特集。幕末から西南戦争に至るまでを見せる「アプローチ展示室」、田原坂の戦いの舞台の一つを再現した「体感展示室」などを写真で説明した。第3号は、刀に焦点を当て、当時の軍刀、日本刀を解説した。

     第4号は、「熊本城籠城をふりかえる」と題し、城が焼失した際を描いた絵図や証言を収録。部隊配備図や軍医の日誌なども紹介している。

     親しみやすさやわかりやすさが評判を呼び、3万部発行した創刊号は、それぞれ16年9月に1万部、17年3月に2万部増刷。第2号も初版3万部に加え、15年9月に1万部、今年3月に3万部を発行した。

     同課の美濃口雅朗・文化財保護主幹(56)は「イラストを多用したが、美化することなく、戦争の悲惨さは伝えている。イラストの一つ一つの歴史考証も十分行っており、当時のことをしっかりと学べる資料だ」と力を込める。

    2017年11月29日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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