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    維新150年へ展示刷新 佐賀城本丸歴史館

    • 新コーナーに設置されたディスプレー
      新コーナーに設置されたディスプレー

     幕末・明治維新期の地元の歴史を伝える佐賀城本丸歴史館(佐賀市城内)が常設展示の内容を一部刷新し、10代藩主・鍋島直正(1814~71年)の人物像に焦点を当てた新コーナーを開設した。担当者は「当時の佐賀が日本の最先端を歩んでいたことを知ってほしい」と期待を込める。

     来年の「明治維新150年」に向け、これまで地元の偉人たちを紹介していた部屋の展示内容を変更。積極的に西洋の科学技術を取り入れ、明治維新の原動力となった佐賀藩の近代化を主導した直正を取り上げた。直正の人物像を中心とした展示スペースを設けるのは初めてという。

     新コーナー(約145平方メートル)は、豊富な史料で国内初の実用反射炉の築造や実用蒸気船「凌風りょうふう丸」の建造、西洋医学の導入などの業績を解説。このほか、幼少時の教育係で藩政を補佐した古賀穀堂こくどうといった直正に影響を与えた人物、家臣や諸大名との相関図、「日本開化の先駆者」「家来よりも主人(直正)の方がすこぶる賢才道徳あるをもって、き家来も出来たり」という同時代の人による人物評なども紹介している。

     今回、音声と動画を交えて業績を分かりやすく説明する大型モニター(80インチ)と透明ディスプレー(55インチ)も新たに設置。透明ディスプレーは対面の景色が透けて見える特殊な構造で、国内の博物館施設では初導入という。歴史館では今後、特徴を生かした多様な活用法を検討する。

     4日には佐賀城二の丸跡に73年ぶりに直正の銅像が再建されるなど、県内では直正を「希代の名君」として再評価する機運が高まっている。歴史館の担当者は「古里を誇りに思うきっかけになれば」と話している。

    2017年03月07日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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