文字サイズ

    鉄道・運輸

    日田彦山線「自前復旧困難」、バス転換含め協議へ…JR九州

     JR九州は、7月の九州北部豪雨で不通になっている日田彦山線の一部区間に関し、会社単独で費用負担して復旧させるのは難しいとして、代替案などについて地元との協議に入る方針だ。鉄道を復旧させるための費用が算出でき次第、費用の一部を沿線自治体に負担してもらうことや、バスやタクシーなどの輸送手段に切り替える案も選択肢として議論する考え。

     不通区間は添田(福岡県添田町)―夜明よあけ(大分県日田市)間で、線路が流されたり、駅舎が倒壊したりするなど、63か所の被害が確認されている。同社は復旧の工法や費用を検討中だが、「復旧には年単位の期間を要する」としていた。

     同社は昨年、株式を上場した。会社としては黒字だが、鉄道事業は実質赤字のため、株主から厳しい視線が向けられている。同社が公表した2016年度の「輸送密度」(1キロ・メートルあたりの1日平均利用者数)で、現在不通の区間を含む日田彦山線の田川後藤寺―夜明間は299人と、在来線59区間のうち5番目に少なかった。

     一方、沿線7市町村でつくる日田彦山線活性化推進沿線自治体連絡会(会長=北橋健治・北九州市長)は7月、JR九州に対し、早期復旧を要望していた。

     添田町の寺西明男町長は「私たちに何の説明もなく、鉄道以外の輸送手段に切り替えようとしているのならば憤りを感じる。早急に沿線自治体で集まり、対応を協議する」と話している。

     鉄道の災害復旧を巡っては、鉄道軌道整備法では、政府が復旧費を補助する対象を赤字事業者に限定している。自民党は、黒字の事業者でも補助を受けられるようにするため、同法改正案を秋の臨時国会に提出する予定だった。JR九州の路線も対象となる可能性があったが、衆院が解散され、改正案の提出は見送られた。

    2017年10月06日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
    スマートフォン版九州発