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    ダイハツの軽自動車の試乗記です。

    完全子会社化による、商品力アップへの期待

    完全子会社化でダイハツの持ち味を活かす

    • トヨタの完全子会社化発表後、新発売されたダイハツ・トール
      トヨタの完全子会社化発表後、新発売されたダイハツ・トール

     昨年1月、ダイハツはトヨタの完全子会社化を発表。同年8月から施行された。

     ダイハツとトヨタが目指すのは、これまでに両社が築き上げた得意分野をさらに磨き、その成果を、互いにウィン・ウィンで活用して事業をいっそう盤石にしていくこと。

     トヨタ社内でも、昨年4月から製品群ごとにカンパニー制度を敷き、「もっといいクルマづくり」を強化。あわせて「人材育成」を推進している。世界一を競い合う大企業トヨタの中に小さなカンパニーを設け、時代の要請に即応する機動力を持たせたともいえる。

     ダイハツの完全子会社化も、コンパクトカーを得意とする同社の持ち味を存分に活かすための、強みと機動力を持った事業展開ととらえることができるだろう。そしてさっそく、ミニバンの魅力をコンパクトカーに凝縮した、ダイハツ・トール、トヨタ・ルーミー/タンクが、11月に新登場。これまでの小型車の基本となるダイハツ・ブーン、トヨタ・パッソを基に、新たな小型車としてコンパクトカーの魅力を広げている。

    イーステクノロジーはダイハツの技術の象徴

    • JC08モードでリッター30kmを実現。第3のエコカーという価値を築いたミライース
      JC08モードでリッター30kmを実現。第3のエコカーという価値を築いたミライース

     ダイハツは、永年にわたり国内の軽自動車販売で1位を争ってきた。そして、軽自動車づくりでダイハツを躍進させた一つが、イーステクノロジーだ。

     イーステクノロジーとは、2011年に発売されたダイハツの新しい軽自動車、ミライースの開発で培われた低燃費技術の総称をいう。

     しかし、単にエンジンなどを改良して燃費を改善するだけでなく、新車開発の仕方そのものを徹底的に見直すことで、JC08モードでリッターあたり30kmの燃費を実現させたのだ。ハイブリッド車でも電気自動車でもない、“第3のエコカー”と称され、市場に衝撃を与えた。デザインも走りも満足度の高い軽自動車となり、小型車や中型車からミライースに乗り換える顧客も現れるほどだ。

     ミライースの誕生によって、軽自動車の燃費は一気にリッター30km前後の攻防となり、それはハイブリッド車の燃費に迫る軽自動車の挑戦でもあった。そして、時代が求める低燃費を達成したことで、軽自動車の魅力を広げる車種展開に道を拓いた。

    • 根強い人気のトールワゴン、タントには福祉車両も用意。
      根強い人気のトールワゴン、タントには福祉車両も用意。
    • 軽自動車にSUVの魅力を加えたキャスト アクティバ
      軽自動車にSUVの魅力を加えたキャスト アクティバ

     すでに市場で人気を集めていたトールワゴンのタントはもちろん、SUVなど3つのバリエーションを持つキャストが新しく誕生。もちろん、オープンスポーツカーのコペンも、進化を続けている。また、忘れてならないのが、軽商用車だ。無彩色の多かった軽トラックに、彩り豊かな選択肢を採り入れる試みも、ダイハツならではの挑戦といえる。

    • 軽自動車にオープンスポーツカーの楽しさをもたらしたコペン
      軽自動車にオープンスポーツカーの楽しさをもたらしたコペン
    • 軽トラックにも彩りを与えたハイゼットトラック
      軽トラックにも彩りを与えたハイゼットトラック

     軽自動車は、軽自動車規格という枠組みのなかで開発が行われているが、今日では、軽自動車のなかでのクルマ選びができるまで、多種多彩になっていることに注目してほしい。

    新興国でも発揮される、ダイハツの力量

     軽自動車は、単なるシティコミューターとは違う高速移動や長距離移動もできる4輪自動車として成立しており、その先端技術が、アジアのコンパクトカー開発にも貢献している。

     新年早々の1月1日付で発足した、トヨタとの新興国カンパニーでは、ダイハツのコンパクトカーづくりが活かされていくことになるだろう。このカンパニーでは、新興国におけるトヨタの小型車の製品開発を、ダイハツが担うことに。そのような重責を担えるのも、ダイハツがこれまで培った軽自動車やコンパクトカーの技術があってのことだ。

     ダイハツの得意分野が今後どう活かされ、魅力ある新車が誕生してくるのか?

     トヨタの子会社化は、ダイハツの力量が見込まれ、活力の源となっていく、飛躍の新体制といえるのではないか。

    (文:御堀直嗣)

    2017年02月06日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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