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    トヨタの新車試乗記です。

    新型プリウスPHV発売開始

    さっそく、試乗してきました

    • プリウスPHVは、ハイブリッド車のプリウスと見栄えが大きく変わった。
      プリウスPHVは、ハイブリッド車のプリウスと見栄えが大きく変わった。
    • リアウィンドウの形状が湾曲しているのもプラグインハイブリッド車専用のデザイン
      リアウィンドウの形状が湾曲しているのもプラグインハイブリッド車専用のデザイン

     2016年に米国ニューヨーク自動車ショーへ行った際、プリウス・プラグインハイブリッド(PHV)の発表で、登場方法に感動した。

    「え!屋内なのに、こんなに長い距離を走って登場するのか。」

    「――そうか、PHVだから排ガスを出さないEV走行ができるんだ」

     この新型で、プリウスPHVとしては2世代目。2015年12月に発売されたハイブリッド車(HV)プリウスがベースだから、先代に比べグッと進化しているのは当たり前。

     リアのダブルバブルルーフは、キュートさを感じるほど。運転席から振り返った後方視界が広がることに役立っているというのもあるが、愛着が湧く後ろ姿に。フロントマスクは迫力があるものの、少し落ち着いた感じになって、万人受けしやすいのではと思う。

    • 運転席に座ると、ダッシュボード中央に大型液晶パネルがあるところもプラグインハイブリッド車専用の装備
      運転席に座ると、ダッシュボード中央に大型液晶パネルがあるところもプラグインハイブリッド車専用の装備

     室内では、運転席に座ると11.6インチの大型画面が目に飛び込んでくる。まるで、タブレット端末の様相を呈している。ナビゲーションやオーディオ、空調の調節などさまざまな情報がこの大画面に集約されている。

     トヨタのつながるサービスであるT-Connectによって、エージェントとの音声対話や、目的地を設定しなくても、行き先・経路を予測して、交通情報や天気情報を画面に表示することができる。高揚感に浸れる。

    • スマートフォンとの通信を利用して、クルマの情報を手に入れたり、スイッチの遠隔操作が可能
      スマートフォンとの通信を利用して、クルマの情報を手に入れたり、スイッチの遠隔操作が可能

     また、スマートフォンのアプリケーションを利用して、クルマから離れていてもバッテリーの電気残量の情報を手に入れたり、エアコンディショナーをスマートフォンからの遠隔操作での起動・停止をしたりすることも可能になった。デフロスター(窓ガラスの曇り除去:前後)のスイッチも入れられるので、寒い冬にフロントガラスが凍っちゃって…なんていう季節にも、お出かけ前に操作しておけば、ガラスがクリアになって、乗ったらすぐ出発できるのはとっても便利。

    • 縦長の大型画面で、ナビゲーションの地図も行く先を確認しやすくなった。
      縦長の大型画面で、ナビゲーションの地図も行く先を確認しやすくなった。
    • 後席は、燃料電池車MIRAIと同じように二人掛けの座席
      後席は、燃料電池車MIRAIと同じように二人掛けの座席

     そしてなにより、大型画面で見やすいのがイイ!いちばん見るのはカーナビゲーションの画面だと思うが、地図が縦長画面になったおかげで、これから行く先の様子がよりわかりやすくなった。

     後ろを振り返ると、センターに大きなユーティリティスペースが登場。後席は二人掛けになった。中央の足元付近はもう少し楽しい工夫ができそうだが、HVのプリウスに比べ、燃料電池車のMIRAIと同じような、より上級車種という位置づけをプリウスPHVでは感じてもらうための二人掛けとなっている。

    モーター走行性能が大幅にアップ

     さて、試乗してみよう。

     イグニッションスイッチを入れると、音楽と共に大画面にオープニング画像が現れます。かなり大掛かりなアニメーションで、まずここに感動した!

     そして、電池の残量があれば、もちろんエンジンは掛かりません。そのままアクセルペダルを踏むと、電気自動車のようにモーターだけで走り出します。音がしないので静かなのはもちろんだが、その出足の力強さと、加速の滑らかさは、まさに電気自動車そのものといっていい感覚。

     そこからさらにアクセルペダルを踏み込んでいっても、バッテリーに電気が充電されていれば、エンジンは掛からず、そのままモーターで速度を上げて、高速道路も走れてしまう。モーターで走れる最高速度は時速135kmといわれているので、国内の高速道路では電気自動車のように走り続けられる。新幹線に乗っている感覚に近いといえる!

     さらに、これまでとは違い、アクセルを急に深く踏み込んでも、すぐエンジンが掛かるようなことはなくなったので、電池残量さえあれば、電気モーターが主役で、ガソリンエンジンは脇役と言ってもいいほど。言うまでもなく、いざ電池残量がなくなってしまっても、ハイブリッド車としてガソリンエンジン+電気モーターで走れるから、安心感もある。

    • モーターだけで走れる距離が60km以上に延びた動力システム。モーターによる静かな加速は、力強さも備える
      モーターだけで走れる距離が60km以上に延びた動力システム。モーターによる静かな加速は、力強さも備える

     ちなみにHVとしての燃費はプリウスと同じで、燃費もガソリン1リッターあたり37.2km(JC08モード)という性能を達成している。

     また、チャージモードといって、エンジンで走り、バッテリーに充電する選択肢も用意されているので、エンジン効率のよい高速道路で充電しておいて、一般道は電気で走るなんていう、エネルギーマネジメントが自分でできる、PHVならではの面白味もある。

     とはいえ、モーターで走行を続けられる距離は、満充電からは68.2km。前型のプリウスPHVの26.4kmから大幅にモーター走行できる距離が伸びた。一般に、日常的なクルマの利用は50km程度といわれているから、日々のお出掛けでは一度もエンジンがかからなかったということもあるかもしれない。

    充電方法はいろいろ対応

    • 車体の右側に設定された充電口は、家庭用(左側)と急速充電用(右側)に対応
      車体の右側に設定された充電口は、家庭用(左側)と急速充電用(右側)に対応
    • ハイブリッド走行できるPHVでは、充電をゆずれますというタグを用意
      ハイブリッド走行できるPHVでは、充電をゆずれますというタグを用意

     さて、モーター走行するためのバッテリー充電は、ご家庭での200ボルト(約2時間20分)と100ボルト(約14時間)の両方で可能になった。

     あるいは、電気自動車の経路充電のような急速充電(約20分で充電容量の80%)もOK。サービスエリアや道の駅などで急速充電をするときは、電気でしか走れない電気自動車のオーナーさんに気配りも心がけたい。トヨタは、そのために「急速充電ゆずれますラベル」というメッセージを用意している。

     それから、一部の車種の注文装備として、ソーラー充電システムを選ぶことができる。これは、屋根に設置したソーラーパネルで太陽光から発電した電気を、バッテリーに充電する仕組み。平均2.9km/日(最大6.1km/日)の発電と、距離にしたらまだまだ短いけれど、万が一には役立つし、週末しかクルマを運転しない方は、1週間停めておけば結構な充電量になりそう。

    • 一部車種に注文装備で設定されている屋根のソーラー充電システム。平均2.9km/日(最大6.1km/日)の発電能力を持つ
      一部車種に注文装備で設定されている屋根のソーラー充電システム。平均2.9km/日(最大6.1km/日)の発電能力を持つ

     ほかにも、バッテリーに充電した電気は、アクセサリーコンセントを使って充電口から取り出し、家電製品などを使うことに利用することもできる。アウトドアで、給電キャンプなんていうのもいいだろう。とくにキャンプで泊まった翌朝、帰宅時に電気が使えると本当に便利。火を熾すより断然お片付けが簡単だからだ。もちろん、停電・災害の時の電力の助けとなってくれるのは言うまでもないだろう。

     先代モデルとなる初代プリウスPHVから約6年を経て、PHVらしくより電気を積極的に使えるクルマとして大進化した新型プリウスPHV。これからの時代を牽引する1台になることだろう。

    (文:竹岡圭)

    2017年03月21日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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