<速報> バルセロナの車暴走テロ、死者13人に…50人が負傷
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    読売新聞の書評担当記者が選ぶおすすめの1冊です。

    『人生の段階』 ジュリアン・バーンズ著

     現代英国を代表する作家のひとり、バーンズは2008年、30年連れ添った妻を脳腫瘍で亡くしたという。その死から5年を経た13年にようやく本作が書かれた。

     自身を襲う圧倒的な無関心、他人へ向く怒り、自殺の衝動……。3部構成の第3部には、配偶者を亡くしたものをよぎる悲痛な感情が刻まれる。死の一歩手前まで追い込まれながら、妻のことを最もよく覚えているのが自分だと考え、<もし私が自殺すれば、それは妻をも殺すことになる>と気づき、思いとどまる。

     第2部までは、気球乗りの話や女優と軍人の恋物語が、第3部への助走のように描かれる。自身を襲った悲劇も、うたかたの世で繰り返されてきた出来事の一つ。だからこそ、すべて貴い。書きながら言い聞かせるかのようだ。土屋政雄訳。(新潮社、1600円)(待)

    2017年05月10日 05時21分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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