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    読売新聞の書評担当記者が選ぶおすすめの1冊です。

    『午前三時のサヨナラゲーム』 深水黎一郎著

     野球ファンは特殊だという。テレビ中継が終わった後も細かな配球や監督の采配について未練がましくグダグダいう。

     それは、他の多くの球技と違って連続プレーでなく、一球一打のありえた選択肢を無限に想像できるから。その面白さにつかれた人々を描く短編集だ。

     熱烈なロッテファンだった元恋人と再会する男の妙にしんみりした表題作から始まる。が、ミステリー界切っての癖のある作品を書く作者のこと。素直に読むとしっぺ返しを食う。

     藤沢周平調かと思えば、筒井康隆みたいな諧謔かいぎゃくに。奇跡と感動を期待すれば脱力系に。あれやこれやの変化球に翻弄ほんろうされ、あぜんとすることしきり。トリッキーな語り口が快感になって、後からグダグダいいたくなる。(ポプラ社、1500円)(佐)

    2017年05月17日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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