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    読売新聞の書評担当記者が選ぶおすすめの1冊です。

    『高校生ワーキングプア』 NHKスペシャル取材班著

     厚生労働省のデータによると、日本の子どもの7人に1人は相対的貧困状態にあるという。高校生に焦点を当て、実情に迫った。

     両親が離婚してシングルマザーになった母親を助けるため、家事を手伝うだけでなく、アルバイト代で家計を支える女子高生。中学の英語教師を目指して私立大への進学を志望し、大学4年間で奨学金を800万円以上借りようとする受験生。活動費がかかるため、高校でバスケットボール部入部をあきらめた男子生徒。

     家族や友達との連絡用にスマートフォンを持ち、安いお店で服装などを整える彼らの貧困は外から見えにくい。だが、未来を担う若者の教育や他者との出会いが金銭的問題によって奪われていた。それらを乗り越えて生きる子どもの強さにも胸を強く打たれる。(新潮社、1300円)(待)

    2018年03月14日 05時25分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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