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    旬の食べ物、お酒や料理にまつわるニュースのコーナーです。

    被災地支援メニュー 有名シェフが腕ふるう

     東日本大震災や熊本地震からの復興を応援しようと、有名店のシェフらが被災地との交流の中で、現地の食材を取り入れたメニューを続々と生み出している。この年末年始に絡めた逸品も目白押し。被災地の産品の消費拡大を図りたい被災県や国も、こうした動きの広がりを歓迎している。(地方部 江藤一)

    高級チョコ 漁船の明かり表現

    • 「宮城の酒蔵 利き酒ショコラ」 
      「宮城の酒蔵 利き酒ショコラ」 
    • 「ショコラティエ パレ ド オール」の三枝俊介さん
      「ショコラティエ パレ ド オール」の三枝俊介さん

     2011年から、宮城県の6つの酒蔵の酒を使った「宮城の酒蔵 利き酒ショコラ」(税込み1944円)を販売しているのが、大阪、東京の高級チョコレート店「ショコラティエ パレ ド オール」。

     オーナーシェフの三枝俊介さんは、養蜂家の知人を通じて出会った宮城県の酒蔵の酒を使ってチョコを作り、売り上げの一部を寄付してきた。

     チョコのデコレーションにも思い入れがある。「停電で真っ暗のなか、沖に避難した漁船の明かりなどが光って見えた」という話を気仙沼の酒蔵で聞き、黒いチョコに金箔(きんぱく)を散らして表現した。三枝さんは「被災地を忘れない」との強い思いで、今後も販売を続けていくという。

    おせち 被災地の食材ふんだんに

    • 高島屋が共同販売した「熊本おせち」
      高島屋が共同販売した「熊本おせち」
    • 「熊本おせち」の蓋にはくまモン
      「熊本おせち」の蓋にはくまモン
    • 東北の食材を中心としたおせち「奥州物語」
      東北の食材を中心としたおせち「奥州物語」
    • おせち「奥州物語」を製造する石井食品(千葉県八千代市で)
      おせち「奥州物語」を製造する石井食品(千葉県八千代市で)
    • つばめやの期間限定メニュー(5400円コースの2人前)
      つばめやの期間限定メニュー(5400円コースの2人前)
    • くまもとあか牛(熊本県提供)
      くまもとあか牛(熊本県提供)
    • 「おいしいダイニング熊本」のメニュー例
      「おいしいダイニング熊本」のメニュー例
    • 天草大王(熊本県提供)
      天草大王(熊本県提供)

     百貨店の高島屋は、「くまもとあか牛」、地鶏の「天草大王」、馬肉など地元食材を使い、独自のおせち20品を盛り込んだ和洋一段重「熊本おせち」(税込み1万6200円)を、9月から熊本市の鶴屋百貨店と共同販売した。くまモンをデザインした重箱の蓋や風呂敷包みなども人気を呼び、11月に完売した。

     ミートボールで知られる石井食品(千葉県船橋市)は、東北の食材にこだわった和風二段重のおせち「奥州物語」(税込み2万7000円)を販売した。

     寒さ厳しい東北地方。魚は脂がのり、野菜は味が濃く甘みが強い。石井食品は「そのおいしさを逃さないように」、調理当日に削った最高級カツオ節のだしを使うなど、手間をかけた製品作りをしている。

    高級牛が看板のコース

     熱々ハンバーグで知られるレストラン、つばめグリル。その経営会社が2013年から始めた和牛グリルレストランつばめや(東京都中央区)は、昨年1月から、適度な脂と味の深い赤身が特徴の「くまもとあか牛」を看板食材に採用。今月からは、あか牛の塊肉グリルをメインにした忘年会メニュー(税込み5400円など3コース、2人前から)を始めた。

    シェフ派遣 現地の味学ぶ

     赤坂エクセルホテル東急(東京都千代田区)は、来年1月4日から2月末まで、ディナービュッフェ「おいしいダイニング熊本」(税込み大人5300円、2時間制)を開催する。魚介をふんだんに使ったというスープや、地鶏「天草大王」を使ったポトフなど、熊本の郷土料理が約40種類用意される予定だ。

     料理長の能登谷憲司さんは「担当シェフを熊本へ派遣して本物の味を学ばせた。多くの人に味わっていただければ」と話している。

    消費拡大 被災地や国期待

     被災地の宮城県水産業振興課では「震災で失った販路回復に取り組んでいる中、各地で行われている県産品の消費拡大の動きには感謝したい」と話す。また、熊本県養鶏農業協同組合の草野貴晴副組合長は「震災直後は交通網が寸断されて天草大王の出荷ができなかったり、えさが不足したりして、大変苦労した。熊本を応援してくれる企画はありがたいこと」と喜ぶ。

     国は東日本大震災の被災地や周辺地域で生産された農林水産物等の消費拡大をPRする「食べて応援しよう!」キャンペーンを展開してきたが、震災発生から5年を一区切りとして、2015年度で終了。いまだ販路回復に至っていない産品もあるため、農林水産省大臣官房政策課食料安全保障室では「被災地食材のさらなる消費促進を期待したい」と話している。

    2016年12月26日 15時03分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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