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    料理上手のパパを目指し、50歳代の読売新聞記者が家庭料理修業

    おいしい! かっこいい! アクアパッツア

    ぼくのはなんかパサパサ

    • 高城さんのアクアパッツア
      高城さんのアクアパッツア

     今回はアクアパッツア。料理を教えてくれる高城順子さんから最初に料理名を聞いた時、「アクアパッツアって何?」と思いましたが、イタリアの魚介のスープのことです。魚の調理は苦手という方もいると思いますが、切り身でできるので簡単です。しかも、おいしい、かっこいい。「きょうはアクアパッツア」といえば、家族はみんな驚くでしょう。それで簡単なのだから、いそがしい主婦の皆さんにはおすすめ。

     では、料理です。枠で囲んだ部分は、高城さんのレシピです。材料表は最後にあります。

    (1)タイに塩、コショウをする。ケイパーは水を切る。ドライトマトは5mm幅に切る。ミニトマトはヘタをとる。ニンニクはたたいておく。

    • 高城さんのアクアパッツアについての解説に耳を傾ける
      高城さんのアクアパッツアについての解説に耳を傾ける
    • タイの切り身にうろこが残っていないか確認する
      タイの切り身にうろこが残っていないか確認する

     ぼくはドライトマトを使うのははじめて。トマトの日干しのこと。今はスーパーで売っているようです。「いいダシが出ますよ」と高城さん。

    ケイパーは、ケッパーともいう。スモークサーモンに添える小さな粒みたいなやつですね。こちらも料理で使うのははじめて。

     皮をむいたニンニクの上に包丁を横に置いて、上から拳でたたいてつぶす。なんか、プロの料理人みたいでかっこいい。

     タイはおなかの部分に汚れや脂がついていたら、包丁でこそげ取る。「こうやって魚の生臭さを取ります」

     指の腹で皮をさわって、うろこが残っていたら取る。

     バットに塩、コショウを敷いて、タイの切り身を置く。上からも塩、コショウをふる。

     アサリは塩分3%の塩水につけ、暗い場所において砂出しをする。そのうえで、貝殻同士をすりあわせて洗う。結構、汚れが落ちる。水を捨てて流水でも洗い、水を切っておく。

    (2)フライパンにオリーブオイルを熱しニンニクを入れ、さっといため、魚の両面をカリッと焼く。油を軽く拭き、アサリ、黒オリーブ、ドライトマト、白ワインを入れ、沸騰したら水を入れる。再び沸騰したらアンチョビーを入れつぶしながら混ぜ、ケイパーを散らす。蓋をして弱火で2~3分煮る。蓋を取り強火にしてミニトマトを入れ、煮汁をすくって魚にかけながら煮る。アサリの口が開いたら塩、コショウで味を整える。

    • 魚を焼きすぎると、全てが台無しに
      魚を焼きすぎると、全てが台無しに

     火は中火。魚は皮を下にして入れる。ちょっと身をめくって色がついたか見る。色がついたら返し、反対側も焼く。「念入りに焼く必要はありません。あとで蒸し煮にするので、中は生でいい。焼き加減に注意して」

     いったん火を止めて魚の周りの余った油をキッチンペーパーで拭く。アサリと黒オリーブ、ドライトマトを入れ、白ワインを加えて、中弱火で煮立たせてアルコールをとばす。そこに水を加える。

     フライパンにアンチョビーを入れたら、フライ返しでつぶす。「まな板の上でつぶすと、まな板が生臭くなったり、オイルがこびりついたりします」

     煮汁を全体にかけてから蓋をして、弱火で2~3分蒸し煮にする。

     この間にイタリアンパセリの葉を刻む。

     蓋を取って、煮汁がかぶっていない部分におたまで煮汁をかける。

    (3)オリーブオイルを加え、イタリアンパセリをふる。

    • イタリアンパセリを散らし完成。盛り付ける
      イタリアンパセリを散らし完成。盛り付ける
    • 雄介パパのアクアパッツア
      雄介パパのアクアパッツア
    • 出来上がりには自信があった雄介パパ。魚の身がパサパサしていて苦笑い
      出来上がりには自信があった雄介パパ。魚の身がパサパサしていて苦笑い

     お皿に載せて出来上がり。簡単です。

     アクアパッツアは、もともとイタリア・ナポリの貧しい漁師が、売れ残った魚とわずかな材料でつくった料理だという。船の上でつくる時は海水を使ったこともあるとか。そういう意味では庶民的で手間もかからない料理。

     イタリアンパセリの緑、プチトマトの赤もあって、彩りもあざやか。ぼくのアクアパッツアも、見た目は、先生のお手本とあまり変わらない。

     でも、食べ比べてみると・・・・・・先生のタイはしっとりしているのに比べ、ぼくのはなんかパサパサしている。

     「焼きすぎましたね。カリッと焼くのは大事ですが、焼きすぎもだめ。最初に焼くのに1分半、蒸し煮もふくめてトータルで7~8分ほど。手早くつくらないといけません」

     焼くのに時間をかけすぎただけではない。アンチョビーもケイパーも使う際にどこにあるかわからず、キッチンを探したりしていた。全体に、時間をかけ過ぎた。

     「料理は三、四手先を考えて、手早くできないと。だから準備が大事なんです」

     例によって、カメラマンが好き勝手なことを言っている。

     「パサパサしていて、ソースがなじまない」

     「タイが泣いている」

     君は「美味(おい)しんぼ」の海原雄山か。

     やはりスープはおいしい。ニンニク、ドライトマト、アンチョビーのダシが出ていて、そこに黒オリーブやケイパーの刺激が加わって、イタリアンレストランのような味。魚はパサパサでも十分、満足できました。

     次の休みの日につくってみました。スーパーのタイの切り身が高い。我が家は4人家族なので、4切れ買うと金額がかなりいってしまう。白身の魚ならいいという高城さんのアドバイスもあり、タラの切り身に切り替えました。タイ、スズキ、マトウダイ、サワラなどが適しているそうです。

     心配していたドライトマトも、ちゃんとスーパーにありました。

     調理は簡単。出来上がりはおいしい。タラは軟らかく、パサパサにもならなかった。

     妻は「アクアパッツアって何?」と疑問の目を向けていたが、いざ食べ始めると「これはおいしいわ」と感嘆。「作り方をおしえてほしい」。食べたことのない横文字の名前の料理が食卓に出てくるのはうれしいもの。ホント、おすすめです。

    • メイン食材、タイの切り身
      メイン食材、タイの切り身
    • ミニトマトやアンチョビーなどの食材
      ミニトマトやアンチョビーなどの食材
    【材料】(2人分)
     ・タイの切り身 2切れ
    (塩小さじ3分の1、コショウ少々)
     ・オリーブオイル 大さじ2分の1
     ・ニンニク ひとかけ
     ・アサリ 8個
     ・黒オリーブ 4個
     ・ドライトマト 1~2枚
     ・ミニトマト 4個
     ・白ワイン 4分の1カップ
     ・水 4分の3カップ
     ・ケイパー(ケッパー) 大さじ1
     ・アンチョビー 1枚
     ・塩・コショウ 各少々
     ・オリーブオイル 大さじ2分の1
     ・イタリアンパセリ又はパセリ(粗みじん切り) 適量
    2017年04月05日 09時48分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
    プロフィル
    斎藤雄介(さいとう・ゆうすけ)
     編集委員。1962年生まれ。86年、読売新聞社に入社。地方部、社会部を経て、生活部では、料理の記事や人生案内なども担当。本紙にコラム「暦めくり」を月1回掲載中。一男一女の父。家族から「料理のうまいパパ」と言われるのが夢。
    プロフィル
    高城順子
     女子栄養短期大学食物栄養科卒業、栄養士。イタリア、フランス、中国、香港など世界各地のレストラン、料理教室を長期にわたって歴訪し、フリーの料理研究家となる。
     家庭料理の基本として、手近にある材料をちょっとした工夫で作るご飯にあう料理、素材を生かした料理を心がける。その一方で、東南アジア諸国を訪れ、その成果を「くだものと野菜のヘルシークッキング」として発表している。著書多数。テレビや雑誌でも活躍中。
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