交際1か月の彼が同居の誘い…結婚目指すなら断るべき?
年齢的に勢いでOKできない
恋人のいる人は、クリスマス、年末年始と幸せな日々を過ごしたのではないでしょうか。今回の相談者・好乃さん(仮名、33歳)は、12月上旬から付き合い始めたばかりの彼(31歳)と幸せな日々を過ごしていました。
しかし、新年初デートの帰り道で彼からある提案を受け、思わぬ悩みを抱えることになったのです。
好乃さん「彼とは3か月前に友人の紹介で出会って、そのあと5回くらいデートしてから付き合い始めました。そのあとクリスマスと年末年始で長い時間一緒にいたのですが、年が明けたら彼がいきなり『一緒に住もう』と言うんですよ。私としたら『彼のことは好きだけど、付き合い始めて1か月だし、年下の男性だからまだ早いかな』と思ってしまいます。年齢的にも33歳なので、『勢いで同居しないほうがいいかも』と考えてしまって……」
木村「なぜ同居を切り出したのか、彼は理由を言っていませんでしたか?」
好乃さん「彼は『毎日一緒にいられる』『家賃や生活費を節約できる』『2人で猫を飼いたい』と言っていました。彼の言いたいことは分かりますし、もちろんうれしい気持ちはありますが、『まだお互いのことを知らないうちに同居することで、逆に幻滅されないか、結婚が遠のくのではないか』という不安もあります」
木村「おっしゃる通り、交際がスタートしたばかりの時期に『好き』という気持ちだけで突っ走ってしまうと、『こんなはずじゃなかった』『こんな人だと思わなかった』などと感じるリスクがあります。もう少し彼に待ってもらうわけにはいかないのでしょうか?」
好乃さん「彼は年下で繊細なところのある男性なんですよ。付き合い始めることになったのも、なかなか告白できない彼に私から『そろそろ付き合い始める?』と尋ねたからですし、そんな彼が『一緒に住もう』と言ってくれたので、断ってがっかりさせたくなくて……。それと私自身、これまであまり幸せな恋愛をしてこなかったので、振られるのが怖いし、昔から優柔不断なところもあって決められずにいます」
木村「今、彼は好乃さんと向き合ってくれているわけですから、過去の恋愛と関連付けなくてもいいでしょう。それよりも、好乃さんが自分のことを『優柔不断』と言い切ってしまうところに問題があります」
好乃さん「どういうことですか?」
結婚を目指すなら細部まで考える
木村「自ら『優柔不断』と言ってしまう人の問題点は、主に次の二つ。一つ目は『自分の決断次第で、大きな影響が出そう。人生が変わったらどうしよう』と大げさにとらえすぎること。二つ目は『考えているようで、実はしっかり考えずに放置している』こと。今の好乃さんは両方とも当てはまっているので、なおさら決断できないのだと思います」
好乃さん「確かに、大げさにとらえすぎているところはあると思います。でも、自分では放置するどころか、すごく一生懸命考えているつもりなのですが……」
木村「では、同居することで、2人はどうなるだろうと想像しましたか?」
好乃さん「『楽しく過ごせるだろうな』とも思いますし、『でも、けんかが増えるかもしれない』という不安もあります。あとは、『部屋はどんな感じになるんだろう』とか、『家賃や食費はどうするんだろう』とかも考えましたね」
木村「やはり『考えているようで、実はあまり考えずに放置している』のではないでしょうか。好乃さんのような30代の女性は、不安や自信のなさから思考回路をあるところで止めて、悩みを解決せず先送りにする傾向があります。好乃さんはこれまでの人生で、そのように悩みを解決せず、『何とかなるかな』と先送りにして、流されてきたことはないですか?」
好乃さん「自分で優柔不断と言っているくらいなので、過去の恋でも、仕事や部活動などでも、そういうところは多々あったと思います」
木村「年齢が上がるほど変化を恐れますし、不安要素を気にするあまり、決断できずうやむやにしたくなるのは、ある程度仕方がないでしょう。ただ今回の件は、彼との結婚を考えているのなら、もう一歩突き詰めて考えるべきです」
好乃さん「『彼とは1、2年の間に結婚できたらいいな』と思っているので、しっかり考えたいです」
木村「突き詰めて考えるためには、『一緒に住めたら楽しそう』『けんかになったらどうしよう』というレベルではなく、『同居生活のうち、どこが楽しくて、どんなところでけんかになりそうか』などの細部まで頭に思い浮かべてみましょう。また、『断るとしたら、どんなフォローの方法やフレーズがいいのか書き出してみる』というくらいの準備が必要ですし、すべての可能性を突き詰めて考えてください」
好乃さん「そこまでやったほうが後悔しないということですね」
木村「好乃さんは、『同居することで、彼に幻滅されたくない』、『断ることで、彼をがっかりさせたくない』と言っていましたが、その両者ではなく、『幻滅させない』『がっかりさせない』ための折衷案を考えたほうがいいでしょう」
――彼をネガティブな気持ちにさせない折衷案とはどんなものなのでしょうか?