文字サイズ
    30代、40代女性の恋の悩みに、恋愛・結婚・人間関係コンサルタントの木村隆志さんがアドバイス。

    最愛の男性と再会。ダブル不倫をやめられない

    夫との生活に不満はないけれど

     現在、波瑠さん主演のドラマ『あなたのことはそれほど』(TBS系)が放送され、話題を集めています。主なあらすじは、「2番目に好きな男性と結婚したヒロインが、1番好きな初恋の男性と再会。お互いに配偶者のいるダブル不倫の関係になってしまう」というもの。「ドラマの世界だから」と言いたいところですが、1年2か月前、似た相談が私のもとに届きました。

     相談者の明子さん(仮名、33歳)と夫(38歳)は、結婚2年3か月の夫婦。会社の先輩だった夫の熱烈なプロポーズを受けて結婚し、「特に不満のない」生活を送っていました。

     しかし、2か月前に元恋人の男性(34歳)と再会したことで、明子さんの心境は一変。明子さんは自分からプロポーズし、結婚する直前まで密かに思い続けていたほど、彼のことが好きだったのです。再会後、関係を持ってしまったあとに既婚者同士であることが分かり、駄目だと思っていながらも、会うことをやめられずにいました。

     明子さん「彼とは1年半くらい交際しましたが、見た目も性格も好きで、本当に結婚したいと思っていました。でも彼から、『両親の離婚で悪いイメージしかないから一生結婚しない』と言われて、私も子どもがほしかったので泣く泣くあきらめました。もともと夫とも、彼のことを相談したときに優しくしてもらったのが、付き合い始めたきっかけです」

     木村「夫婦関係はどうなのでしょうか? 何か問題はありませんか?」

     明子さん「結婚して以来ずっと良くも悪くもなくて、周りからは幸せに見えるのかもしれませんが、子どもができないこともあって満たされない気持ちもあります。そんなときに彼と再会したので、舞い上がってしまいました。話は合うので楽しいですし、彼から『一緒にいると落ち着く』とか、『あのとき結婚したらどうなっていたかな』とか言われて、『なぜ夫と結婚してしまったのか』と後悔してしまうときがあります」

     木村「(確認するように)でも、『一生結婚しない』と言っていたはずの彼は既婚者なんですよね?」

     明子さん「彼は母親の介護をしていたようで、親身になってくれた介護士の女性(36歳)と結婚したそうです。彼は『結婚するつもりはなかったけれど、母親と彼女から求められる雰囲気になったから』と言っていました。でも、結婚生活はうまくいっていないようで、あまり会話がないようです。だから私とも会いたがってくれるのだと思っていますが……」

     木村「現時点の心境をお聞かせください。離婚せずに不倫関係を続けていきたいのか、それとも、お互いに離婚して彼と再婚を目指したいのか。正直な気持ちを教えてください」

     明子さん「夫とはまだ子どもがいないので、『絶対に別れられない』という気持ちはありません。本音を言えば、『彼とやり直したい』という気持ちはありますが、同時に『そんなことはありえるのか』『彼と幸せになれるのか』とも思ってしまいます。自分でも気持ちをうまく整理できなくて……すみません」

    感情にまかせて動くとすべてを失う

     木村「人間には『得られなかったものほど、強く心に刻み込まれる』という心理傾向があります。しかも素晴らしいものとしての記憶が残るので、なかなかその印象は消えません。明子さんで言えば、彼がそれにあたります。一方で、『現在得ているものは、そこにあって当然とみなす』という真逆の心理傾向もあり、明子さんでそれにあたるのは夫。得られなかった素晴らしい彼と、得ている当然の夫を比べているから、彼のことがよく見えてしまうのでしょう。しかし、夫との生活を手放したとたん、それが得られなかったものに変わり、『あんなに素晴らしいものだったのに』と後悔してしまう可能性があります」

     明子さん「(やんわりと反論)もともと彼のことが大好きで、夫とは求められて結婚したという違いがあるので、私にはそういう傾向はない気がしますが……」

     木村「今は頭に血がのぼっている状態なので、そう思ってしまうのも仕方がないでしょう。しかし、このままの関係を続けるのは良くないですし、夫と彼を比べて『こちらのほうがいい』と決め付けるのはお勧めできません。勢いで突っ走ってしまうと、全てを失ってしまうリスクが高いので、出来る限り冷静に考えるようにしてください」

     明子さん「(うなずきながら)『彼が私と結婚しようと思ってくれるか』も、『夫が離婚に応じてくれるか』も分からないですし、勢いで突っ走っては駄目だなとは思っています。でも、やっぱり彼のことが好きという気持ちがあるんですよね……」

     木村「好きという気持ちを実感しているからこそ、今は彼と会うのをやめて、まずは夫と向き合うことを考えたほうがいいでしょう。交際開始から結婚、夫婦生活、今後のことまで、照れずに気持ちを伝え合ってみてはいかがでしょうか。もし夫が真面目に向き合ってくれなかったら、『このままでは別れることも考えなければいけない』と正直に話してもいいと思います」

     明子さん「(首をひねりながら)怒られてしまうかもしれませんが、あまり気乗りしませんね。やっぱり彼に会いたいし、夫との会話に身が入るか自信がないですし……。私は昔から、誰かのことを思い始めると、他の人が目に入らなくなってしまうんですよ」

     木村「『誰かを思い始めると他の人が目に入らなくなる』というのは、単に思考停止しているだけなので、『私はこうだから』と都合のいい逃げ道にするのはやめてください。たとえば、『どうしても彼と別れたくない』とばかり考えるのではなく、『本当に夫と別れてもいいのか』ということも突き詰めて考えるようにしましょう。表面上の感情だけを見て、『夫より彼のほうが好き』なんて子どもっぽいことを言っているようでは、どんな道を選んでも幸せになれないので、その考え方は捨てるべきです」

     明子さん「そうですよね。これ以上、感情に任せて行動しないように心がけます」

     木村「明子さんは、結婚したのにまだ残っていた恋愛体質を変える努力をしたほうがいいので、その方法を一緒に考えていきましょう」

    ――結婚後も残る恋愛体質を変える方法とはどんなものなのでしょうか。

    2017年05月01日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
    プロフィル
    木村 隆志   (きむら・たかし
    コンサルタント/コラムニスト。ティーンから中高年世代まで、幅広い年齢層の相談を受け続け、コンサル数は対面だけで通算2万組超。また、各メディアに毎月20本強のコラムを寄稿している。最新刊『独身40男の歩き方』(CCCメディアハウス)が2016年12月1日に発売。その他の著書に『40歳からはじめる 一生の恋人の見つけ方』(同文舘出版)、『話しかけなくていい!会話術』(CCCメディアハウス)、『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』(TAC出版)、『好感度がアップする プラスひと言会話表現605』(こう書房)、『友活はじめませんか? 30代からの友人作り』(遊タイム出版)などがある。
    大手町モールのおすすめ
    帆布鞄
    PR情報
    お墓・ハカダス
    大手町モール
    ブランディア
    アーカイブ