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    30代、40代女性の恋の悩みに、恋愛・結婚・人間関係コンサルタントの木村隆志さんがアドバイス。

    不毛な不倫から抜け出して、本当の幸せをつかみたい

    寂しいから会うけど、自己嫌悪の日々

     今年に入って、ようやく芸能人の不倫騒動もひと段落ついた感があります。しかし、不倫に悩んで、私のもとを訪れる相談者さんの数は、あまり減っていません。

     千鶴さん(仮名、36歳)は、仕事関係の飲み会で知り合った男性(41歳)と親密な仲になりました。はっきりとした告白こそされていなかったものの、こまめな連絡に加え、必要とされたことで交際していると思っていましたが、ある日、彼が既婚者であることを知ってしまったのです。

     すぐに「別れなければ」と思った一方、「妻とはうまくいっていない」「千鶴のことが一番大事」と言われて別れられず、約4か月が経過。「自分一人の力では何も変えられない」と思った千鶴さんは、私に相談を持ち掛けたのです。

     千鶴さん「彼は『妻とはもう冷え切っていて、いつか別れる』と言っていますが、私は不倫の罪悪感が消えなくて、だんだん彼の言うことが信じられなくなってきました。でも、『彼のことが好き』という気持ちはあるので簡単には別れられないですし、どうしたらいいのか困っています」

     木村「彼は奥さんと、いつ別れるのか、はっきり言わないんですね」

     千鶴さん「『うまくいってない』とか、『愛情があるのは千鶴で、妻は情があるだけ』とかだけで、具体的なことは言ってくれません。離婚話は進んでいないのだと思います」

     木村「離婚話が進んでいないにもかかわらず、千鶴さんは彼と何度も会っているわけですよね?」

     千鶴さん「(言いづらそうに)いけないと分かっていても、彼から誘われると断れないというか……私も寂しいので。こんなの言い訳にならないのは分かっていますし、自己嫌悪に陥ることも多いです」

     木村「『自分に言い訳をして悪いことをしている』という、ずるい女性になってしまったから悩んでいるんですよね。ただ、それも『今日まではそうだった』というだけであって、今後は自己嫌悪しなくてもいい状況を作っていきましょう。『絶対に変わりたい』という強い意志があれば、笑顔で過ごせる日々が来ると思います」

     千鶴さん「そうなれるように、ぜひ教えてください」

    自分で思っている以上の執着心と依存心

     木村「今日、現在の段階で、『彼と別れる』という選択肢は、どの程度ありますか?」

     千鶴さん「(少し迷いながら)……正直に話すと、『別れなきゃいけない』という気持ちが6~7割くらい、『彼が離婚するのを待ちたい』という気持ちが3~4割くらいです。でも、本当に自分がそう思っているのか分からないところもありますね」

     木村「もし『分からない』という気持ちがあるのなら、『別れるという選択肢は考えたくない』と彼に執着や依存をしているからでしょう。特に千鶴さんは彼と会うのをやめられないわけですから、自分で思っている以上に執着心や依存心が生まれているのかもしれません」

     千鶴さん「(自分を戒めるように)それは、よくないことですよね……」

     木村「不倫は不法行為にあたりますし、彼の奥さんから損害賠償を求められるリスクもあり、もっと言えば仕事を失ってしまう可能性もないとは言えません。それらの危険を冒してまで続けるほどの相手であり、関係性なのか? 今こそ逃げるのではなく、本当に自分にとってフェアな視点から決断するようにしましょう」

     千鶴さん「逃げているつもりはないんですけど、結果的にそうですよね。フェアな視点って、どういうことですか?」

     木村「『もっと自分のことを大切にしたほうがいい』ということです。たとえば、『そのうち奥さんと別れるだろう』と時間を浪費すること、『彼が求めてくれるから』と相手のせいにして流されること、彼の奥さんから損害賠償を請求されるリスクがあることなど、千鶴さんは自分を大切にしているとは思えません。また、不倫の期間が長くなるほど感覚がまひして、背徳感や罪悪感が愛情の深さだと思い込んでしまうケースがよくあります。だから、本当は抜け出せるはずなのに、『私にはできないと決めつけて変われない』のではないでしょうか」

     千鶴さん「(言いづらそうに)念のため聞きたいのですが、やっぱり彼の言葉を信じて待つのは駄目ってことですか?」

     木村「千鶴さんは自分とも彼とも向き合っていないから、そういう発想になってしまうのでしょう。そもそも結婚していることを言わず、不倫関係に持ち込んだ男性をこの先、何十年と信じ続けていけますか? 自分にそんな強さがあると言えますか? 彼は、もし離婚が成立したとしても、また別の悩みをもたらす可能性が高い男性であるのは間違いないでしょう。『彼のことが本当に好きなのか』『自分の人生にとって、今どんな決断が必要なのか』、自問自答してください」

     千鶴さん「(戸惑っている様子)そこまで言われると、自信がなくなってしまいます。私、彼のことをどれくらい好きなのかな……って」

     木村「ここまで話を聞く限り、千鶴さんは『どうしても彼でなければいけない』というより、『別れて一人になるのは寂しい』『他に出会いがないから不安』という気持ちのほうが強い気がします。そんな弱さがあるから、彼にとってのみ都合のいい関係が続いているのではないでしょうか」

     千鶴さん「学生のころ、彼氏にとって都合のいい関係になってしまったことが何度かありました。だから変わりたいのですが、どうやって彼への思いを断ち切ればいいんですか?」

     木村「では、彼への思いを断ち切る方法を一緒に考えていきましょう。

    ――千鶴さんはどのようにして、彼への思いを断ち切ればいいのでしょうか。

    2018年05月28日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
    プロフィル
    木村 隆志   (きむら・たかし
    コンサルタント/コラムニスト。ティーンから中高年世代まで、幅広い年齢層の相談を受け続け、コンサル数は対面だけで通算2万組超。また、各メディアに毎月20本強のコラムを寄稿している。最新刊は『独身40男の歩き方』(CCCメディアハウス)。その他の著書に『40歳からはじめる 一生の恋人の見つけ方』(同文館出版)、『話しかけなくていい! 会話術』(CCCメディアハウス)、『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』(TAC出版)、『好感度がアップする プラスひと言会話表現605』(こう書房)、『友活はじめませんか? 30代からの友人作り』(遊タイム出版)などがある。
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