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    住まいに関する特集コーナーです。

    省エネ住宅ポイント 一部改修に使いやすく

    省エネ設備設置だけ 「部分断熱」基準緩和

    • 大和ハウス工業は戸建て住宅の住み心地を体感できる専用施設で、高密度断熱材などを展示している(東京・飯田橋の「TRY家Lab」で)
      大和ハウス工業は戸建て住宅の住み心地を体感できる専用施設で、高密度断熱材などを展示している(東京・飯田橋の「TRY家Lab」で)

     省エネ性能の高い住宅を新築したり改修(リフォーム)したりすると、商品券などと交換できるポイントがもらえる国の「省エネ住宅ポイント」の申請受け付けが始まった。3回目の今回は、リフォームに利用しやすくなっている。(小谷野太郎)

    最大30万ポイント

     対象は、2014年12月27日以降に工事契約し、16年3月31日までに着工する住宅だ。ポイントの発行申請も3月10日に始まり、期限は11月30日まで。ただし、申請総額が国の予算額(14~15年度で計905億円)に達すると期限前でも受け付けをやめる。

     外壁や床、窓の断熱性が高いなど一定の省エネ基準を満たす住宅を新築すれば一律30万ポイントがもらえる。

     また、リフォームでも最大30万ポイントを受け取れる。ポイントは1ポイント1円換算で、商品券や地域産品、省エネ家電などと交換できる。

     契約した工事の支払いには充てられないが、内装をグレードアップするなど追加工事にもポイントが使える。

    共同住宅でも

     国は09年と11年に同様の「住宅エコポイント」を実施し、計約189万戸に3429億円分のポイントを発行した。

     今回は、前回認められなかった完成済み新築住宅の購入も対象となった。

     一方、リフォームでは「省エネ設備の設置」だけでもポイントがもらえるようになった点が前回と違う。以前は窓や外壁、屋根などの断熱改修を行い、それに加えて省エネ設備を入れるのが条件だった。

     今回は、指定の5種類の設備(〈1〉太陽熱利用システム〈2〉高断熱浴槽〈3〉節水型トイレ〈4〉高効率給湯器〈5〉節湯水栓)のうち、3種類以上を設置するだけでも、その分のポイントがもらえる。

     また、共同住宅の外壁や窓などは共用部なので、従来の制度では、マンションなどに住む人は事実上、大規模修繕の時期に合わないと利用できなかった。今回は、個別に設備の入れ替えをするだけで恩恵を受けられるようになっている。

    「事情に合わせて」

     もう一つの特徴は「部分断熱」だ。リフォームの際、基準に合う断熱材の使用量が一定以上ならポイント(外壁なら最大12万ポイント)がもらえる。今回はさらに、使用量がその半分でもポイントがつく。

     例えば、2階建ての一軒家で1階だけ断熱改修したい場合や、日常的に使う部屋だけを改修したいと考えている人には利用しやすくなった。子どもが独立して高齢者だけの世帯が増えるなど、「各家庭の事情に合わせて使いやすい制度に改めた」(国土交通省住宅生産課)という。

     中古物件を購入後に改修するケースは、断熱化などで得られるポイントとは別に、最大10万ポイントが加算(上限30万ポイントまで)される。

     このほか、国の耐震改修補助と併用できるので、その場合は最大45万ポイントを得られる。

     ただし、新築でも賃貸に出す物件は「事業用資産」とみなされ、ポイントは付与されない。一方、賃貸物件でもリフォームならポイントが出る。

     手すりの設置や段差解消といった「バリアフリー改修」も対象だが、介護保険の補助制度との併用はできないので注意が必要だ。

    メーカー 膨らむ期待

     14年4月の消費税率引き上げ後、住宅市場が冷え込む中、住宅関連メーカーなどの期待は大きい。

     住宅設備大手のLIXIL(リクシル)は、工事契約者に10万円相当の旅行券や、50型液晶テレビなどが当たるキャンペーンを6月30日まで行う。すでに「問い合わせもだんだん増えてきた」という。

     三井ホームは、これまで新築向けだった全館空調装置をリフォーム用にも提供し始めた。積水ハウスは断熱改修の工事費を10%割り引く。大和ハウス工業のグループ会社も、グルメギフトを贈るキャンペーンを実施中だ。

     省エネ設備に替えると、日々の光熱費も抑えられる。住み替えやリフォームを検討中の人は、省エネ住宅ポイントの活用も一考だ。

    2015年04月14日 08時30分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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