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    住まいに関する特集コーナーです。

    ログハウスで暮らす

    モダン・2階建て 都市部に広がる

    • ログハウスの土間リビングで、まきストーブを楽しむ河村さん(千葉県佐倉市で)
      ログハウスの土間リビングで、まきストーブを楽しむ河村さん(千葉県佐倉市で)

     丸太を組んで建てるログハウス。かつては別荘のイメージが強かったが、最近は一般住宅として建設される動きも広がってきた。

     住宅地でも違和感のないデザインや、機能性を備えた商品が増えている。

    ■専用街区

     都心から電車で約1時間の千葉県佐倉市。住宅地の一画に十数棟のログハウスが立ち並ぶ「BESS街区」がある。2年前から住む会社員河村俊朗さん(30)は「夏はバーベキュー、冬はまきストーブを楽しむ。非日常感を味わえるのが魅力で、土日も出かけず家で過ごすことが増えた」と満足そうだ。

     同街区はログハウス大手アールシーコア(東京)が手がけた。カナダ産のパイン(松)材を組んだ同宅はシックなグレーの外観。従来の山小屋のようなイメージとは随分違う。室内は土間のリビングが広がり、白壁を施してアクセントを付けるなど「現代感覚を取り入れた」(同社)という。

     同社は「BESS」ブランドで7タイプのログハウスを販売。標準価格(延べ床面積約109平方メートル)は工事費込みで1800万円前後だ。専用街区も北海道から九州まで14か所で展開する。

    ■「自宅」9割超

     北欧生まれのログハウスは、国内では1970年代から主に別荘用として普及してきた。バブル崩壊後は別荘需要の縮小に伴ってログハウス販売も低迷した。

     だが、2000年代に入り建築基準が緩和され、防火面を理由に制限されていた都市部住宅地での建築が可能になった。また、以前はロフト(屋根裏)付きの平屋しか許可されなかったが、本格的な2階建ても建てられるようになったことから、自宅用として注目され始めた。

    • TALOインターナショナルの「GROOVE」
      TALOインターナショナルの「GROOVE」
    • ホンカ・ジャパンの「フィクス」。屋根がフラットで2階にも十分部屋を確保できる
      ホンカ・ジャパンの「フィクス」。屋根がフラットで2階にも十分部屋を確保できる

     国土交通省の統計によると、「丸太組構法(ログハウス)」の13年度の建築確認数は前年度比20%増の774棟。このうち半数超を手がけたアールシーコアでは、自宅用の割合が94%を占めた。30~40代が都市近郊に建てる例が増えているという。

     ログハウスメーカーのTALOインターナショナル(東京)は、東京都世田谷区で「都市型ログハウス」のモデル棟を公開中だ。昨年12月には兵庫県三田市に価格を抑えた新商品「GROOVE」(延べ床面積102平方メートル、工事費込み1780万円前後~)の展示場もオープンさせた。北欧産木材を使い、30代を照準に販売を強化している。

     フィンランド生まれのログハウスメーカー、ホンカ・ジャパン(東京)は、屋根をフラットにすることで2階にも十分に部屋を確保できる総2階タイプの「フィクス」(価格は非公表)などを販売。首都圏を中心に受注が増えているという。

    木のぬくもり 魅力と注意点

     日本ログハウス協会(正会員約80社)によると、丸太を水平に組んで作ったログハウスは断熱性に優れ、木が室内の湿気を吸収して湿度を調節する。木のぬくもり感や香りが安らぎを与え、リフレッシュ効果も期待できるという。

     ただ、注意点もある。生きた木材を使うために、木の収縮によりひび割れや、「セトリング」と呼ばれる沈み込みが起き隙間が空くこともある。建物完成から2~3年程度はボルトの締め直しなどのメンテナンスが必要だ。

     また、室内は柱が少なく開放感のある吹き抜けタイプが主流のため、独立した小部屋を多く確保しづらい面もある。(武田泰介)

    2015年01月14日 08時30分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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